41話 一方その頃/ウーリュウ国軍VS魔王軍
「怯むな!押し返せ!」
私こと、ハルカは上空で飛行ドラゴンに乗り魔王軍の飛行ドラゴン部隊と戦闘中だ。
「ぐおーらぁぁー、死に場所をここと決めた奴からかかってこいや!!」
地上部隊ではガルドフ団長が大斧を振り回し魔王軍を蹴散らしている。
イリーナとミジーも次々と魔物たちを倒していく。
「(魔物語)突撃!皆殺しにしろ!」
「(魔物語)おぉー!」
どれだけ倒されても魔王軍は怯む事なく突撃をしてくる。
「何百、何千で来ても同じだぁ!まとめて地獄に落としてやるわぁい!」
そう叫ぶと大剣の一振りで10体の魔物を倒してしまう。
(ガルドフ団長の強さはやはり凄い)
上空からの見ている私はそう感じた。
ガルドフ団長が進めば、魔物たちは道を開ける状態だ。
魔法を使った攻撃には砲術で対抗するウーリュウ国軍。
魔王軍が押され、徐々に引いている。
「グハハハハァ!ガガルジア!幹部こんなものか!蹴散らしてやれ、者ども続けぇぇ!」
「スネタたちに教えてもらった剣術のお陰でこちらの戦闘力も上がっていますわ!」
「ミジーは、孤独を愛する鋼鉄の戦士。更なる力を手に入れた、漆黒の鋼鉄の戦士!」
ガルドフ団長、イリーナとミジーが次々と倒している。
(スネタたちから習った剣術を使っているみたい。やっぱりスネタは凄いや)
「(魔物語)くそっ!退くな、押し返せ!」
魔王軍たちが押されているのが、上空からわかる。
これは勝てる!
(でも、なんだろう?おかしい)
敵の総大将は幹部の一人、ガガルジア。
知略に長け、ほとんど負け戦がないともいわれている……のにだ。
(大軍に任せて突撃だけとは芸がない気がする)
ウーリュウ国軍の本日から青色の狼煙が上がる。
あれは総攻撃の合図だ。
この機をチャンスと見たのだろう。
ウーリュウ国軍、全軍が突撃する。
(あれ?魔王軍があっさり撤退を始めた……なんだろう、こんなに簡単に退くものだろうか)
私は首を傾げた。
(まさか!)
× × × ×
「ガルドフ団長!これ絶対おかしいよ」
私は慌てて、上空からガドルフ団長の前に降り立つ。
「どうしたハルカ?」
「攻撃が一本調子過ぎる。敵の総大将ガガルジアは地獄の策士と聞いているのに、脆すぎる」
「なるほど」
「確かに戦闘が始めって既に5日経つが、攻めては退くを繰り返している気もしますわね」
イリーナも疑問を持っているようだ。
「これをどう見る?」
「ミジーは思う。奥地におびき寄せ、我らを一網打尽にする、罠かもしれないと」
ミジーも反応する。
「この先に伏兵が隠れられる場所などないがな……何か狙いがあるのか」
ガドルフ団長も考えるがわからないようだ。
やはり魔王軍の動きに何か裏があるのは間違いない。
(考えろ、考えろ……)
と、思っていた時だ。
私の肩にスネタに預けていたハートルが降り立った。
「ハートル!どうしたの?」
「ガガルジアが直接指揮を取り王都に奇襲してくるようだ、至急戻ってきてくれ」
ハートルがスネタの声を真似て状況報告をしてくれた。
「嘘!ガガルジアが!……そうか、そういう事なんだ」
私は一つの結論に達した。
「さっきイリーナが言ったように、攻めては引くを繰り返している。魔王軍が優勢の時でさえ無理して攻めてくることもない……これって、私たちをここに足止めしようとしているんだ。全ては王都を奇襲する為に!」
全員、思わず反応する。
「そうかぁ!!クソなんで気付かなかったんだ。この戦自体が罠か!」
「やられましたわ」
「ミジー、悔しい!」
「うん、間違いないよ。これは揺動だ。王都が攻め込まれるよ!」
私はガガルジアの策略がやっと見えた。
(私たちは討って出てくる事も想定済みだったんだ……全て手のひらで転がされていたんだ)
「ハルカ、敵の本陣にいるガガルシアは影武者と見て間違いないな」
「直ぐに総大将に報告しますわ!」
そう言いながら、イリーナが将軍の元へ向かう。
「おそらく魔王軍の別動隊も少数なのは間違いない。50ほどの兵でいい!私は先に王都に戻るよ」
「あぁ!おそらく我々が撤退しようとすれば、魔王軍がまた攻めてくるはずだ。大軍で戻るより少数で先に戻った方がいい!ここはワシたちに任せろ!」
「ありがとう、ガルドフ団長!飛行ドラゴン隊、50機は私に続け!」
「おおぉ!」
私は踵を返し、王都に向かい飛行ドラゴンで飛び立った。
「スネタ……無事でいて……」
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