↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
21/47

21話 食料問題

アニメーターの俺と撮影の義雄さんはまだ作業に入るまで少し時間があるので、食料調達係になり川で魚釣りをしていた。


義雄さんが釣り竿を予備も含め2本持っていたので、

1本借りて俺も釣りをしている。


「ふむ。来ましたね」

(義雄さん、また引いてるな……)

義雄さんがまた魚を釣りあげた。


「義雄さんもう10匹ですね……俺なんて0匹です、すみません」

「ふむ。これはヤマメっぽい感じだ。塩焼きにした美味しいと思うよ」

「皆、絶対喜びますね。カップラーメンばかりじゃ飽きてしまいますから」

義雄さんが手慣れた感じで針を魚から外し、また餌をつけ始める。


「義雄さん、釣りっていつからやってるんですか?」

「7年くらい前かな」

「何きっかけですか?」

「離婚きっかけ」


しまった。


偶然とはいえ触れてはいけない過去の話を聞いてしまった。

社会人として気をつけなければ、俺は反省した。


「すみません。とりあえず腕立て30回やります」

「ふむ。気にしなくて良いよ。スネタ君、天ぷら好きだったよね」

「はい、元の世界にいた時もスタジオ近くにある天ぷら屋さんに月に1度行くのが、自分へのご褒美でした。好きすぎて自宅でも時々天ぷら作っていました。意外と楽しいんですよ天ぷら作り」

「ふむ。この魚……天ぷらにしたら美味いと思うよ」

「義雄さん、それは本当ですか?」

「本当、魚に関しては本当の事しか言わないよ、僕」


(絶対釣ってやる)


天ぷらと聞いてやる気がみなぎってきた。

俺は気合を入れる為立ち上がって釣る事にした。


「座った方が良いよ。影とかで人がいるとわかると逃げちゃうから、魚は」

「あっ……なるほどすみません」


(気合だけではダメだ……モーション制作と一緒だ、がむしゃらでなく正しい努力だ)


「ここの魚、糸をかみ切るくらい強いよ。引きがあったらあまり時間をかけない方が良いね。餌が見えなくなったら魚がくわえた証拠だから、素早く引いてしまいなさい。竿を」

「了解しました!やってみます」


(集中だ、集中、集中)


俺が川に沈んでいる餌を、ジーと見ていると……消えた!

(これだ!絶対に食いついたぞ)


「とうっ!」

俺が素早く竿を上げると……魚がかかっていた!

「やった!やりましたよ!義雄さん」

「ふむ。覚えが速いね、スネタ君」

「ありがとうございます!」


結局、義雄さんが20匹、俺も何とか5匹魚を釣り上げた。

スタジオにいる皆も喜んでくれるだろう。


(釣り楽しいな。元の世界に戻ったら釣り竿買おうかな)


×   ×   ×   ×

俺と義雄さんはスタジオに戻って調理を始めた。

スタジオの中にある簡易的なキッチンで、義雄さんが手慣れた手つきで魚をさばく。

「それ録画して良いですか?リファレンスにしたいです」

「ふむ、いいよ」

俺は目を輝かせて義雄さんがさばく魚を撮影した。


その夜は、『魚の塩焼き』と『魚の天ぷら』をメインディッシュに全員で夕ご飯を食べた。

塩、卵、小麦粉(薄力粉はこの世界にはなかった)、油はハルカたちから譲ってもらった。


「美味いじゃないですか~!」

「一応、これなら毎日いけるっす」

「スネタ、義雄さんありがとう。魚があれば食事のバリエーションも増えるし栄養のバランスも良くなるよ」

虎之助さんたちも喜んでくれた。


「今、スタジオ内にあるインスタント類と川で取れる魚を合わせれば、1か月は全員の食事としてもちそうです。それまでにパイロットフィルムを完成させましょう!」


全員の士気が上がったようで、俺も嬉しくなった。


「面白かった」「スネタを応援したい」と思われた方

下にある☆☆☆☆☆を押して、評価いただけたら嬉しいです。


またブックマークもいただけると、とても励みになります

よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。