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blood 血の誓い  作者: さくらもち
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恋心とは



恋とは、異性に思いを寄せること。


または、恋愛。


恋をしているとき、特定の異性に対し胸がドキドキしたり…

 


「ね?恋でしょ?」



咄嗟にスマホで恋、と調べれば出てくるものは胸がときめくや、相手を大切に思い尽くそうと思う気持ち、目が離せない、などが出てきた。


確かに、王蓮のためになりたいとは思うし、ついつい見惚れてしまう事はあるけど…



「これが本当に恋なの?!」


「だって、目があったら嬉しいって思うんでしょ?」


「嬉しいと言うか、緊張する?」


「何で?」


「何で?…あれ、なんでだろ?!」


「んー…なんか、ネットによれば、好きな人の前で緊張してしまうのは、自分をよく見せようとし過ぎるからだって」


「自分を、よく見せる…」


自分をよく見せたいというか、王蓮に嫌われたくないのは確かだ。


なんなら、鈴にやられたあの時の無様な姿は、王蓮には1番見られたくなかった。




「やっぱりさぁ、好きな人にはよく見てもらいたいって思うじゃん?…それよ!」


「そ、…それかな?!」


そりゃあ…よく見てもらいたいのは、そうなんだけど、でも、これが恋心で、なのかは正直まだ分からない



「だと、わたしは思うけど…まぁハッキリさせたいなら、本人を前にした時の自分がどうか、じゃない?」


「どうか?」


「うん、例えばだけど、その人が他の女の子と仲良くしてたら嫌だとかさ」



「女の子とかぁ…」


「想像してみたらどう?」


想像、してみても王蓮が他の異性と仲良くしている姿を見た事がないから、想像できない


此間、明凛さんとお話ししていた所なら見たけれど、ただ、絵になるなぁ程度だった。

そもそも、王蓮は1人でいる事が多いイメージだし、女性と2人きりでいる所は見た事がない。



「てか、異性といる所は見たことないかも」



「へぇ??そうなんだ?じゃあ尚更そんな人が親密にしてる異性がいたら…気にならない??」



王蓮が特定の女性と親密にしていたら、そりゃあ、まぁ確かに気にはなるけれど、あんなにカッコよかったら彼女の1人や2人いてもおかしくないレベルだ


「まぁ…多少は、気になるかも、しれないけど」


「ふふ、私は海の恋を応援してるよ」


ニコニコと楽しそうに笑うハルに、少なくともそんなんじゃないとは言えなかった。





始業式も終わり、帰りも猿田が迎えに来てくれると連絡があり、友達と別れて学校の近くに停めてある猿田の車に近づけば、お疲れ様と眠た気な顔をした猿田が出迎えてくれた。


しかし、横にはなぜがいつもはいない王蓮が乗っており、助手席のドアから手を離し、固まっていれば乗んないの?と王蓮の低い声が聞こえた


友達との話の後にまさか会うとは思っておらず、油断していた。


とりあえず、乗ります!と声を出し、後部座席に乗り込めば、車内は冷房が入っており涼しく、それに加えて王蓮の香水の香り、ムスクがふわりと香った



一旦焦る頭を落ち着かせようと、鞄からペットボトルを取り出し、ごくごくと喉を潤した所で、前の席を見るが、前にはやはり王蓮と猿田で、目を擦っても、人は変わらなかった。


普段はありえないこの組み合わせに、不思議に思うが、それよりもこの心臓の音が、ドキドキと脈打ち、飛び出て来そうになるのを、深呼吸をして落ち着かせた。


「おーい、何してんだ?」


すーはーすーはーと、息を整えていれば、突然こちらを振り返る猿田に、咄嗟に窓を開けるスイッチをカチカチと押せば、ウイーンと窓が下がりぶわあっと生ぬるい風が入って来た


「ま、窓開けようかなって!」


「はぁ?!クーラー入れてるから窓開けんなよ?!」


「あ、そっか!ごめん!…あはは!」


何してんの?と正論を言われ、苦笑いを浮かべれば運転席から猿田が窓を閉めた。


変に誤魔化してしまい、意味のわからないやつと思われたと、また恥ずかしくなれば助手席に座る王蓮の肩が揺れているのが目に入った



「…っふ。お前らいつもそうなの?」



「え?なんすか?」


「いいペアじゃん」


「いやいや、どこがっすか?」


「そ、そうですよ!よくないです!」


王蓮の言う、いいペアとはどう言う意味なんだろうか?

特に意味はないのかも知れないが、なんだか王蓮に言われると余計否定したくなり、そう言うんじゃないですから!と否定するも、はいはいと流された。


「本当に、ちがうのに…」


王蓮の後ろで、小声でボソリと言うが私の声は届いていないのか、2人はすぐに違う話題になり、話し始めた。



大事な話をしているようで、大人しく、ひとり後部座席で、目の前の王蓮に視線を向けるが、目に映るのは王蓮の黒い髪と、車の振動でたまに揺れる、耳につけた金リングのピアス



友達に恋だと言われ、変に意識してしまったからか、車に乗ってからの私は絶対変だろう。


どうにか、気を落ち着かせようとスマホに目をやれば、ちょうどハルからメールが届いた



【海、頑張ってね!!】



落ち着かせようと思った精神は、ハルのこの一言でまた、一瞬で崩れていくのが分かった





















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