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blood 血の誓い  作者: さくらもち
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嘘か誠か


王蓮side




「確かにあの子は混血で間違いないよ、ただ彼女が血の能力を持ってるかまでは分からない」



天明曰く、鈴が混血なのは確かだと報告を受けあいつが嘘は言ってない事が証明された



ただ、血液の中に鈴とよく似た、他の血液が混じっていることが分かり、もしかしたら誰かと血の誓いをしてるか、洗脳されている可能性があると。


その誰かを知りたいが、天明のラボにはその血液にヒットする人物が出てこない


そのため、どうやったって調べようがなく、詰みの状態、そうなればこの際手当たり次第に血液を集めるしか方法はないだろう




「集めるって言ったって、目星はついてるの?」




一応心当たりのある人物はいるが、流石にそいつは違うと思いたい。

けれど、完全に違うと言い切れないのはそいつが洗脳の能力を持っているから



「前…言ってた、アダムの血を調べてほしい」



「…いいけど、その人の血がないと調べられないヨ」



「明後日アダムと会う約束をしてる、その時に調べられるだけの血を取ってくればいいでしょ」



どうやって血を取るかはまだ考えていないが、なんとかなるだろう

それにさっさと調べてしまったほうが、俺もあいつを疑わなくて済む





「分かった、じゃあ龍家秘伝の睡眠薬でも作っとく?」


「あぁ、頼む」




天明が作る睡眠薬なら信用できる、自然にあいつに飲ませて、さっさと採血すれば良いだけのこと



「あと、あいつの様子はどう?」


「あーうん、状態はいいヨ。ただ、なんていうか…僕に一目惚れしたらしい」



「……は?」



困ったように眉を下げ、プルーンジュースのストローを吸う天明は、理解できずに黙り込む俺へ、また同じ事を繰り返す



「だから、僕に惚れたらしい」



「…騙されてんじゃない?」



あの、クソ生意気なガキが言う事だ、どうせ天明を騙そうと、くだらない嘘でもついているのだろう



天明が優しいことをいい事に、どこまでも気に入らない奴だ。




「僕も、そう思ってはいるんだけどね〜」



嘘を言っている様には思えないと、俺と同じ色をした、赤い瞳を向け真っ直ぐにこちらを見る天明は確かに、人の嘘はよく見抜く方だ



「…まぁいいけど。あいつに絆されるなよ」



「ふふ、うん。心配してくれてありがとう」




心配は特にしていないが、やけに鼻歌まで歌い出す天明は明らかに楽しそうで、なにがそんなに嬉しいのか分からない


好きでもない相手に、好意を持たれても迷惑なだけだと言うのに、天明は違うのだろうか?



俺は昔の記憶を辿れば、嫌な記憶ばかりを思いだす


好きだと言って毎回、血を飲まされそうになるし行く先々に付いてくる

勝手に1人で盛り上がり、思い通りにならないと怒り散らす様は、見ていられない


そんな女を見てきたから余計に、鈴も信用できない











天明と共に、鈴のいる部屋へと向かえば扉を開けた途端嬉しそうにこちらを向いた鈴の姿に、唖然とした


「天明さん!」


声も高くなり、天明へと駆け寄る鈴の姿を見て驚いたのは、態度の違いと手錠をしていない事



部屋の中に入り、すぐに扉に鍵をかけ隣にいる天明を見れば、苦笑いを浮かべている


「お前、なんで手錠を取ってる?」


天明に寄り添い、こちらを威嚇する鈴を指差せば天明は困った表情は見せるものの、強引に引き剥がすこともせず、ただ逃げないと思ったからなんて、甘いことを言い出す




「は?…お前洗脳されてんじゃない?」



「はぁ?洗脳なんかしてないし!てか、あんたがなんでここにくるわけ?!邪魔なんだけど」



早く帰れ、とギロリと睨む鈴の表情についつい殺したくなるのはこいつの、この態度が原因だ




「天明はこういうのが好きなわけ?」



この、ちんちくりんのどこがいいのかと問うが、天明はそういうのじゃないよ?といつも通りの表情を浮かべている



「なんか、懐かれちゃったから僕が遊び相手になってあげてるだけだヨ」



「……こいつは捕虜だぞ」






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