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blood 血の誓い  作者: さくらもち
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接触

迷わず引き金を引き、向かってくる死人を塵にしていくけれど、この間よりも遥かに数の多い死人達に、私達は猿田ペアと風太郎で別れて行動することになった


風太郎達とは別の場所に向かい、容赦なく鴉の陣地に入ってくる死人達を塵に変えていくが、流石に死人の数の多さに、ハンドガンではキリがないと判断し、銃を使うのを止めて背中に背負う双剣に手を伸ばした。



かちゃりと金属音を鳴らし、両手に双剣を握れば、こちらへ飛びかかってくる死人達


彼らに躊躇することなく、真っ二つに切り裂いていけば、死人は燃えるように一瞬だけ赤く光を放ち、塵になり風と共にどこかへ流れていく




「今日、死人の数多くね?」




猿田の言うとおり、流石にこないだよりも死人の数はかなり多い


けれど、天明との修行に比べれば、数が多いくらいなんてことない



「多いけど…大丈夫!」




「…そう?あれ?向こうに人影が見えた!もしかしたらこの間見かけた奴かもしんねぇ!俺、向こう見てくるから、ここ任せても平気?」



この間見かけたという、人影を見つけたらしい猿田は、私の返事を待つことなく急いで走って行った




とりあえず、残された私は持ち場を離れるわけにもいかず、猿田を追いかける死人の前に出ると剣を構え、自分が囮になれば死人はすぐに私へと飛びかかってきた。



相変わらず死人達は、よだれを垂らしこちらへと一目散に駆けてくるけれど、ほんの少し剣の腕が上がった私は、前よりは軽々と剣を振り、バサバサと切り倒すのも余裕だ



以前、天明に『剣も指先だと思って』と言われた事をふと思い出し、意識し剣も私自身と思い扱えば、前よりも確実に体に馴染んできた気がする


普段の天明との訓練や、死人狩りに出る様になり、着々と腕が上がっている事が分かると、自ずと自信もついてきたのか、段々と自分が誇らしくなり、剣を振るうのも楽しくなってきた


それもきっと日々の努力と、我が師匠である天明のおかげだろう




「あっつい…」



しかし、流石にこれだけ動けば、代謝も良くなり、体が暑くなってくるのは当たり前のことで、つぅーと額を滴っていく汗を手の甲でサッと拭った。


そんなことはお構いなしの死人は、低い唸り声をあげ、飛びついてくるが咄嗟に避ければ、死人はザザザーッと砂利を滑り、またこちらに、鋭い視線を向けてくる



「あれ?」



けれど、死人達は急に動きを止めると、その場から一切動かなくなった


急に動きを止める死人を不思議に思い、やはり警戒しながら、恐る恐る確認すると死人の瞳は、一点を見つめており全く動く気配がない




「え、どうゆうこと?」



そっと死人に近づき剣を構えるが、死人は全く避けることもなく、微動だにしない



ツンツンと剣先で突いても、全く反応しない目の前の死人の様子が、なんだか急に気味悪くなり、そのまま死人の胸に自分の剣を突き刺せば、死人は唸り声を上げることなく塵になり消えた




「うわぁ〜、無抵抗の死人を剣で突き刺すなんて…」




突然、背後から聞きなれない高い声が聞こえて振り向けば、いつのまにか後ろの方で、私と死人を見学している金髪の少女


おそらく同じ年頃程の少女は、首にはすずのついた首輪をして、長く垂らした十字架の大きなネックレスをぶら下げ、こちらへ人懐こい笑みを浮かべてくる


彼女はどこか鴉のメンバーとはまた違う雰囲気で、なんとなく咄嗟に少女へと剣を突き立てれば、彼女のチェリーピンクの瞳は、揺れる事なく更に口角をあげた



「誰?」



どこか、変わった雰囲気の彼女に警戒しながら声をかければ、少女は気にすることなく私へと、歩みを進めジャリジャリと音を鳴らし近づいてくる


急に距離を詰めてくる彼女から、無意識に後ろへと後ずさると、彼女はまた楽しそうに笑い声をあげた




「さぁ?誰でしょう?」



近づく彼女を寄せ付けない様、剣を向けるが、彼女は全く動じる事なく、銀の刃を掴んだ


グッと力を込めて少女は自分の方へと引っ張ると、私の体は前のめりによろけ、彼女との距離が一気に近づき、咄嗟に左手に握る剣を振り上げれば、彼女は急にパッと手を離し、避けられた



「鴉は血の気が多くて武闘派って聞いてたけど、貴方もやっぱりそうなんだ?」



銀の剣で手の平を切り、ポタポタと赤い血が滴る傷口を眺めながら彼女は、ポケットからなにやら薬を取り出すと口に放り込んだ




「死人の飼い主に剣を向けるのは当たり前じゃない?」



そっちこそ、と周りの死人に目線を向ければ、彼女は綺麗な顔でまた楽しそうに微笑む



「飼い主?あはは!…良い響き。でもざんねーん、飼い主は私じゃないの」





「じゃあだれ?!」



「私達の飼い主は…ひ、み、つ」


「は?なにそれ…てか、やっぱり、白蛇?!」



目の前の少女は、やはり白蛇のメンバーらしく彼女は、チェリーピンクの瞳をこちらへ向けると私に向かってピースサインを向けた



          

「せいかーい!白蛇の鈴ちゃんで〜す。よろしくね弱木海」


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