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blood 血の誓い  作者: さくらもち
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師匠の代わり



「あれ、風太郎さんがネストにいるの珍しい!」



天明達と別れたのは夕方、それからネストに行けば、珍しく風太郎を見つけ、思わず駆け寄った


いつもは、しらさぎカフェにいる風太郎がネストに居るのはなかなか珍しい



「本当だ?どうしたんすか?」


「今日、北の見回りでしょ?明凛来てるから天明に代わりにって頼まれたのよ」


「なるほど〜!」


天明が、行けないから風太郎に代わりに行ってほしいと頼んだ様で今回は風太郎と共に行くことになった



なんだか、鴉に誘ってくれた風太郎さんと見回りに行くのは変な感じだ



「明凛は相変わらずカタコトだった?」


「そっすね…天明さんが通訳する感じで」



風太郎は明凛と昔から付き合いがある様で相変わらず日本語下手だった?と、笑いながら聞かれたので、素直に頷くとやっぱり上達してないんだ?と笑っていた。



「カタコトでも話してくれて可愛い人でした〜!」



「あはは、そっかぁ。でもあの人普段は気が強いんだよ」



確かに、気が強いのは天明に対する態度を見ていたら大体理解できた


あの天明をこき使っていたし、頬をつねって黙らせる光景を見れば、明凛がどんな性格をしているかは、少しだけ分かった気がする



しかし、日本語が下手なのが逆に好印象だったと言えば、また風太郎はお腹を抱えて笑い出した



「いやぁ、まじでこいつ明凛さんに惚れたとか言ってて、ずっとにやにやしてんですよ?」


「惚れた?そうなの?」



猿田は私を指差し、こいつ連絡先まで交換してちゃっかりしてると言いだす猿田に、良いじゃんと言えば、風太郎もいいじゃん?と同じ意見だった




「そういう強ちゃんも、ちゃんと連絡先交換してたじゃん?」


「え?…そうなの?」



負けじと私も、猿田がちゃっかりポケットからスマホを取り出して明凛に連絡先を聞いていた事を言えば、風太郎はお前もかよと突っ込んでいた



「いやいや、別に俺も聞いてもいいじゃん?」


「うん、別にいいけどさ?」



「素直じゃないねぇ」




連絡先交換できて、良かったなって言えばいいのに、わざわざ私がちゃっかりしてるのが〜、みたいな言い方しか出来ない猿田に思わず風太郎と顔を見合わせた



「めんどくさい男なんですよ彼は」


「でもそれが、士郎だからねぇ」



「ねぇ、ひどくない?」



2人揃うとすぐ、俺を責めるから嫌!なんて言い出す猿田に、責めてないよ?というが、彼は不貞腐れてふんっと顔を背けた




「…風太郎さん、何時から行きます?」


「んーそうだね、暗くなる前に行ってもいいけど、ふたりの準備が整ったら行こうか」


「じゃあ、私準備してきますね」




1人不貞腐れた猿田は放って、準備しに行こうとスルーすれば、猿田はおいと声をかけてきた

なに?と気だるげに返事をすれば、忘れ物するなよと。




「…ふふ。うん、強ちゃんもね」




なんだかんだ、うざいけど憎めない人なんだよなと、ついつい笑みが溢れる


普通にしていれば、本当はかっこいいのに、もったいないなぁと思いながら、私は更衣室へと向かった





全身黒い服に身を包んで、背中に双剣、レッグホルスターにハンドガンを装着し、ベストに予備にもう一つハンドガンと弾を詰め込み準備を整えると、部屋を後にした。





ソファーの置いてある、リビングルームに座りスマホを確認すると時間は19時半



朝から、今日は死人狩りの仕事があると叔母に説明すれば、猿田がいるから安心ねと最近特に寛容的な叔母


今回は、こないだの死人狩りと違い、夜が明けるまで家に帰れないのだけれど、叔母は無理のない範囲でならと許してくれた



それにしても、朝までは長くないか?とは思うけれど、それを毎日やっている鴉の人達は本当にすごいと改めて思う


今回夜勤のメンバーは風太郎、猿田、犬山の4人

初めての夜勤なので緊張だが、大先輩達がいるので、足を引っ張らない様に気をつけなければ



ふぅ、頑張るぞ!と気合いを入れれば、丁度ティリンと音が鳴り、メールが届いた


スマホ画面をタップし、確認すれば差出人は天明からで、頑張ってねと連絡がきていた


一言だけのメールだったけれど、こうやって気にかけてくれている事が嬉しい。



頑張ります!と天明へ返事を返すと、スマホを鞄の中にしまった。

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