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blood 血の誓い  作者: さくらもち
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円の中心



「両手でグリップを握って…そう、ちゃんと構えて持たないとトリガーを引いた瞬間、反動で吹っ飛ぶかも」



まずはリボルバーから使ってみる?と天明からハンドガンを渡された。


初めて握るハンドガンは、結構重さがあり先程小さいから余裕だ〜!なんて喜んでいた自分が憎い。



「ふ、吹っ飛ぶ…?え、結構重たい!」



「まぁ、慣れだなー。オートマチックはそれより軽いから、先にこの重さに慣れれば後は楽だぞ」



「うん、慣れたら片手で持てる」



「片手…な、なるほど」




まじまじと握ったハンドガンを見れば、先程見せてもらったオートマチックとは形が違う


こっちはレバーの様なものがついており、このハンマーを後ろに倒し、引き金を引かなければならない


天明に言われるがままにハンマーを後ろへ倒すと、グリップを隙間なく両手で握った




「次、イヤーマフ付けたらあそこ狙って」


「んじゃ、つけるぞー。頑張れよ」



ハンドガンを持っている為、両手が塞がっている私の耳に、猿田がイヤーマフをつけてくれ、彼にお礼を言い、天明が指差す的へと視線を向けた。



前に描かれた丸い円の中心、真ん中を狙い銃口を向け、一度小さく息を吐き呼吸を整える


気持ちを落ち着かせれば、中心へと狙いを定め、ゆっくりと引き金を引いた


カチッと、音がしたと同時にイヤーマフをしていても微かにバァンッと激しい爆発音が聞こえた


その瞬間、反動でハンドガンを持つ手が跳ね上がり、ついつい声を出して驚いてしまう



「うわっ!」



未だに、振動で腕が痺れた様にジンジンと違和感が残るが、気にせず先程当てた場所を確認しようと見れば、中心を狙ったはずの弾は、見事に外れていた。


けれど、弾は円の外ではなく一応ギリギリ的の中には入っており、悔しさは残るが初めてにしては、まずまずである。


イヤーカフを外し、こんな感じでいいの?と、聞けば、隣で見ていた猿田は、円をまじまじと見つめ驚いていた。





「…え?円の中入ってね?!」


「おぉ〜…中心じゃないけど、結構センスあるんじゃない?」


「え?!本当ですか??…うーんでも、ちゃんと真ん中狙ってたのにー…」




撃つ前に、確かに中心を狙って撃ったはず、しかし結果は見事に外れていた。


この結果には流石に悔しさが残り、できるならもう一度やり直したい




「でも、これ練習したらいけんじゃね?1発目で円の中入ってるのはすげーよ!」


「…そうなの?」


「うん、だって初めてだろ?普通なら円よりも外に外すやつが多いぞ?それに比べたらお前は練習して感覚掴めばいけそう」



中心を指差しながら、いけると言ってくれる猿田に、正直撃つのは面白いかもと言えば、だろ?と嬉しそうに笑う



「海、次はこっちで撃って」



次はこれと、天明に渡されたのはオートマチック


さっきのリボルバーと違い形もすっきりしており、重さも断然こちらの方が軽い


ただ、リボルバーにはあったハンマーが見当たらず、このまま撃つのか聞けば、上の部分をスライドさせて引っ張ると教えてもらい、やってみればカチリと音が鳴った。




「おぉ!!」


「それは、引き金引き続けたら連射出来るよ、やってみて」




天明に言われ、イヤーカフを付け直し、さっきと同じ様に、両手でグリップをしっかりと握る



先ほどの再チャレンジをしようと、真っ直ぐに中心を狙い、引き金を引けば、反動と共に、激しい音が鳴り響いた。


そのまま引き金を引き続けていれば、バンバンバンッと連続で的へと弾が打ち込まれる


最初に握ったリボルバーと違い、大きな反動はなく、気にせず連続で銃弾を打ち込むが、撃つたびに上へと反動で手が上がるため、的からは段々と外れていく。


調子に乗り連続で撃ち続けると、流石に手も痺れ、結局6発ほど撃ったところで一旦止めると、すかさずイヤーカフを外した。



「…あの、手がすんごい痺れてます…」


「連続で撃つと反動がきついんだよなぁ」



未だにじんじんと痺れる手で、ハンドガンを握ってはいるが、気を抜いたらハンドガンを落としそうだ。


けれど、さっきのリボルバーと比べると軽いのでまだ、こっちのほうが断然楽ではある。




「…6発中3発は円入ってる。海は中心を狙って撃ってる?」


「はい、真ん中を狙ってます」


「反動で上に上がるから、少し下を狙ったらいいヨ」



貸してみて、と言われ天明へとハンドガンを渡せば、弾を込めカチリと音を鳴らし上部をスライドさせた。


イヤーカフ無しでそのまま、中心を狙い引き金を引けば、バァン!と大きな音が室内に響いた。



咄嗟に装着したイヤーカフのおかげで、耳が痛くなる事はなかったけれど、猿田は隣でこの音にも慣れろよと一言。



流石に鼓膜が破れるのは嫌だと首を振れば、このぐらい俺らは大丈夫だと鼻で笑われた



「おい、あれ見てみ?ど真ん中」


「え、すごい…」




猿田の指差す方を見れば、天明の撃った銃弾は、見事に円の中心へと撃ち込まれており、ど真ん中に綺麗に命中していた。


天明は片手で、軽々と撃っていたのに全くぶれていない。




「海も、感覚さえ掴めばいける、頑張って」



「…感覚、も、もう一回撃ってもいいですか?」


「うん、何回も練習していいヨ、この弾は鉛だから」


「なまり?」


「鉛は金属、銀じゃねぇからどんだけ撃ちっぱなしてもいいんだよ」


「…へぇ!なるほど」


「こればっかりは、センスと練習だなぁ。頑張れよ」


「うん、がんばる」


「海は、先にリボルバーで練習して…慣れたらオートマチックに変えたらいいよ」



2つとも重さが違うから、最初は慣れるまでが難しいけどネ、天明はそう言ってリボルバーを手渡した


彼の言う様に、両方に慣れれば後は簡単らしく一応、最初はリボルバーを扱う事に。



「ほら、撃って?」




早速、未だ痺れる両手でハンドガンを握りしめ、天明の教え通り、中心の下を狙い引き金を引いた。



激しい音と共に銃弾を放てば弾は中心近くの真下へと辺り、先ほどよりもたしかに弾が近くなっている。


どうですか?!と隣にいる天明を見れば、まぁいいんじゃない?惜しいけど、と。



手は未だに痺れているけれど、自分の成長が見えると、急に嬉しくなるもので、段々と面白くなり、もう一度!とまた銃を構えた。



その後も何度も、中心を狙って撃ち続けてみるが、なかなか当たらない。


しかし、回数を重ねる事に確実にコツは掴んできた。


数発撃ち込んだ所でやっと、1発だけ中心へと命中し、流石に命中した事が嬉しくなり、後ろで見守る2人に当たったー!と満面の笑みで報告すると天明は、いいじゃんと私の頭を撫で、猿田は素質あるんじゃね?と私を天狗にする



褒められると、さらに伸びるタイプなのでやる気も増し、まだまだとハンドガンを再度握りしめた



正直、手はさっきよりも痺れているが、何度も練習を繰り返していけば、この震えにも慣れるだろう



弾の入れ方も詳しく教わり、弾切れになる度に弾の補充を繰り返しながら、また練習を続けた



「はは、楽しくなってきてんじゃん!その調子で腕上げろよー」



イヤーカフを付け直す時、微かに聞こえた猿田の声は、どこか嬉しそうに聞こえ、自然と口角が上がっていくのが分かった。

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