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知られたくないキモチ

大智がそう悶えてる一方で、天音は


(はぁ…見るからに恥ずかしがっちゃって…可愛いなぁ…)


と、静かに悶えていた。



私、甘雨天音は、もうすでに大智のことが好きになっていた。

今まで、こんなに熱心に、一筋に恋心を向けられたことがなかっただけに、すぐに好きになってしまった。


ただ、彼女は同時にどうすればいいかわからず、自分の勘に頼った結果。


「ほら、早く来なさい。遅れるわよ」

「はい、了解です」

(はぁ…困ってる顔、可愛いなぁ…)


このような、ツンツンした塩対応になってしまった、ということだ。

全く。とんだすれ違い過ぎて笑えてくるほどに…。


「先輩。今日会議で使うって大騒ぎしていた資料は持ちましたか?」


その言葉に、体が凍り付いてしまった。


いつ、そんなこと言ったっけ?



ふっふっふ…困ってる困ってる。

このことは、実はたまたま聞いてしまったことだ。この前、()()()()()()()()()()()()()|に中から聞こえたことだ。


()()()血相を変えながら


「あの資料どこにしまったっけ…どうしよう…」


と言いながら生徒会室の中をひっくり返していたのには笑えたし萌えた。

そのあとにコンコンと扉を叩くと「ガッシャ―ン!!!!」と言うすごい音と共に「あ、大丈夫!大丈夫だから用件だけ教えて!」とクールには似つかないことを言ってて余計に萌えた。


「え、えっとぉ…そのぉ…」

「?どうしたんですか?もしかして無くした、なんて言いませんよね?」


核心をついたその問いに先輩の体がびくっと跳ねるのが見て取れた。


(あ、可愛い…これいいかもしれない…)


と新たな(世界)を開きかけていたのは秘密だ。


「あ、ある。あるけど…その…見せられない、かな」

「!!?」


それはあまりに突然のことで。つい目を見開いてしまった。

これまで上目づかいどころか頬を紅くした顔なんて見たことがなかった俺は不意に見せたその紅くした表情にギャップ萌えを食らってしまった。


「…くっ…これがギャップ萌え…」

「ん?どうかした?」

「いえ。なんでも」


こりゃ、先輩が塩対応好きなのが分かるな…。

そう思いながら、まだ残っていたエナジードリンクを一口飲んだ。


ちなみに、この後資料の整理という名目で先輩と資料を一から作り直した。

たまには労えといった体を動かすところを見てまだまだなんだな、と思った。

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