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翌日の朝から王都随一の不動産屋さんがハルハートン辺境伯邸に訪れた。
「イテモメンド不動産を営んでいる。ベハン・セン・イテモメンドと申します。」
「王国居候、ネイルです。よろしくお願いします。」
「上手い事言いますね。こちらこそ宜しく。」
と言って、お互いに握手をした。
その横で辺境伯が頭を痛めたような顔をしていた。
いつもの応接室でソファに座り、テーブルの向かい側にイテモメンドさんが座った。
辺境伯は用事が有るのでその場から離れた。
王都の学園周辺の地図を出してきて、指を指しながら物件情報を一つずつ提示していった。
「どれもこれも、値段が凄いですね。」
「値段の事は気にしないでください。王家からそれなりの優遇されていますから。」
なるほど、この程度の金額だったら大丈夫と言う事か・・・。
「んじゃ此処で良いです。」
魔物の解体が出来る家が欲しかったので、それなりのスペースがある大きめの家にした。
「実際に見に行かなくてもいいのですか?」
「別に、家に対して大した拘りは無いから、荷物も魔導鞄にしまっているから、今から行きましょう。」
「移住満々っと言う事ですね・・・。」
何だか呆れられた。
*
屋敷の手入れは意外としっかりしており、これだったら今日でも生活が出来そうだ。
「いかがです?」
「驚きました。多少手入れをしなければいけないと思っていたので・・・。」
見てみると食器やテーブルなどの日用品が揃っていた。
「すべて付いています。当社はこういうサービスを得意としていますので。」
「素晴らしいサービスです。気に入りましたこの物件を購入します。」
と言って、応接室に案内され契約を交わし鍵を受け取った。
その後、辺境伯邸に戻り家を移り住むことを伝えると・・・。
「その家の管理は如何なさるので?」
「え?」
シフネルさんが俺が留守の間、家を管理する人を雇ったほうが良いと言って来たのだ。
「なんで?貴重品とかは魔導鞄に入れとくし、何かあったら時期に解るし、問題が無い。」
「しかしながら、衣類と食事に物凄く心配に成ります。」
「魔境でそれなりに生活していたから、問題はないよ。ってか、俺ダメ人間に見られていたの!?」
と言うと、目線を外された。
意外とショックだ・・・。
いろいろ言われたが、一人で生活をする事になった。
お金もないしね。
そのお金を作るために、家に戻って地下室で魔物の解体を始めた。
毛に皮に、鱗に爪、肉に血に、骨に内臓・・・。
大きい魔物になると意外と量が多い。
魔物の解体も実は人体魔法で簡単に解体できる。
骨を砕いていても魔力で修復できるし、血は強制的に抜き取りも出来るし、骨と血の把握さえできたら肉と内臓の解体は楽になる。
魔物の目なんて超高級品だし、うはうはですよ。
その夜、一旦作業をやめてギルドに売る事にした。
*
「ネイト様、流石にこれだけの量を一括は辞めて頂きたい・・・。」
ギルドでカードを提示した後に、魔物の素材の売却を依頼した。
魔境での生還者と言う事で、ついに来たか!と言う意気込みは有ったが、それ以上に積み込まれて断念したようだ。
「一先ず、学園の入学金分だけ出すことにするよ。」
と言ったら、俺専属に成ってしまったギルド長か困惑の眼差しで、
「でしたら、あれらの毛皮で十分あります。」
と、五枚ほど広げた毛皮を指してきた。
「あれだけでいいの?」
「十分に品質が良すぎと、貴重性が高いのです。」
なるほと・・・。
「可能な限り、売りたいけど何処まで大丈夫?」
「でしたら、肉を少々買い取らせていただきます。資金的にこれが限度です。」
「解りました、では次は何時頃に顔を出せばいいですか?」
「そうですね、二週間後にしてください。現金販売しますので、それなりにこちらも資金が集まりましょう。」
「解りました。」
っと言う事で、毛皮と肉の売却が出来た。
思った以上に素材が売れなかった・・・。
質が悪いと言う意味ではなく、質が良すぎて売れないって・・・。
それはとにかく、ギルドを出て、夜食を頂きに行った。
家に帰り、ベッドメイクをするのも面倒かったので、魔境で重宝した毛皮布団で眠った。
*
次の日、朝から各部屋の掃除とかをしていった。
キッチンも使い勝手も良く、美味しい朝食も頂けた。
昼に成って学園に向かい入学手続きをする事にした。
学園に向かう道すがらギルドに目線を向けると、人が大勢溢れていた。
何事かと思って、近寄ってみると、珍しい毛皮のオークションと成っていた。
その毛皮は俺が昨日売った毛皮であった。
ちゃっかりしているよねギルドも・・・。
さて、学園に行こうとしたところで、ギルド長に捕まった。




