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89.きのこ狩りです

ジョセフィンさんから手紙が届いた。

暖かくなったらまた遊びに行くと私にまでお手紙を送ってくれたようだ。

結構なご高齢なのに、長旅できるなんて元気がいいんだね。

私もいまのうちから身体作り頑張ろうかな。


長椅子に座って手紙を読んでいると、トントンとドアノッカーを叩く音がした。

「私がでよう」


新聞を読んでいた祖父が立ち上がり、玄関に向かう。


「アーネストか。どうしたんだい?」

「いやー、今日は何もないって聞いたんで、ノラを借りようと思ってね」

「ほう。どこにいくんだい?」

「奥裏のきのこを採りにいくよ。前に一緒に行きたいっていってたからね」

「それはいいね。私も行ってもいいかな?」

アーネストさん、覚えててくれたんだ!きのこ狩り!!


アーネストさんには中で待っていてもらい、動きやすい服に着替えて背中にカゴを背負う。


村の周辺は広葉樹が多いのだけど、アーネストさんの家から少し歩いたところにある小さな山にはアカマツなどの針葉樹が群生している。


日があまり当たらず、苔が生えている木を探していく。

枯葉を踏み、ガサガサ音を立てて歩くだけでたのしくなってくる。


「あ!あった!」

私は広がったスカートのようなきのこを見つけた。

「お、大きなあんず茸だね」

あんず茸って言うんだ!


「お、あったね」

「オレンジ色だね…」

「このきのこは食べられるよ」

アーネストさんはロブスターマッシュルームを沢山発見した。


夢中できのこをとっていると、祖父とアーネストさんがボソボソと何か相談している。

「あぁ、これか。一応採っておこうか」

「あまり美味しくはないねぇ。少し臭いもあるし」

「やっぱりやめとこうか?」

あまり美味しくないというきのこを見つけたが、採るのをやめたようだ。


あ!これポルチーニだ!多分!

「お祖父さん、このきのこ食べられる?」

「ピグレットだね。おいしいよ」

ピグレット!子豚みたいな形だもんね。



「結構いっぱいとったね」

「そろそろ帰ろうか」


まだ夕暮れには早いけど、山なのでいつもより早めに帰ることになった。

帰る前に、先ほど祖父とアーネストさんが採るのを止めたきのこを見てみる。


おや。おやおや。

根元に顔を近づけて匂いを嗅いでみる。


「まつたけだ!!!」

色こそ白っぽいものの、立派なまつたけ様がそこにはいた。


「それはちょっと癖があるよ」

「お祖父さん、私、このきのこ知ってるの。大好きなんだ」

「ノラは物知りだねぇ」

「ノラが好きなら採ってかえろう」


きのこを採った時にできた穴はしっかり埋めて、大きなマツタケを数本採って村に戻る。

アーネストさんもそのままうちにいてもらう。



今日はシンプルに焼きまつたけをします。

もっちりしたお米とか土瓶があれば炊き込みごはんとか、土瓶蒸しもやりたかったな。

ピオニータウン通りで、土瓶とかお米も醤油も手に入りそうだね。


裏手に作ってある石でできた釜に火を起こしてもらい、網の上に手で裂いたマツタケを置く。

マツタケに、白ワインをちょびっとと、美味しい塩を振る。


弱火から中火で優しく火を入れすぎないように焼き上げていきましょう。


「うわぁ、いいかおり!」

火が入ると、まつたけの香りがあたりに広がっていく。


「ノラがいい香りだと言うといい香りに感じるね」

「ワインの匂いとあうもんだね」


焼きあがったまつたけに少しだけライムを絞る。


「これはワインに合うね!」

「ノラが焼いたから美味しいんかねぇ。」

二人が褒めてくれるが、私は幸せすぎて言葉が出てこない。マツタケに酔ってしまった。


祖父とアーネストさんは他のきのこもニンニクとバターで炒めてくれた。

「このオレンジ色のきのこも美味しいね」

オイスターマッシュルームのコリコリした感じがたまらない。


また連れて行ってね。絶対に!!

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