85.恋愛には占いです
食料品店の前でリッキーとルーメンさんが話しているのが見える。
「お願いだよルーメンさん」
「いやだ。いやだよ」
なんの話をしているんだそう?
食料品店のドアが開きソニアさんが出てくる。
「ちょっと、外で騒がないよ!中に入れば?」
というと、ソニアさんは私を見とめて、ノラもおいでと声をかけてくれる。
いきます。野次馬なので!
「ルーメンさんに相性占いをしてって頼んだだけなんだ。お金も払うよ」
リッキーは照れもせずに相性占いだなんて言う。
「占ってはいけないと感じるんだ」
ルーメンさんは相変わらずはだけたシャツを来て、無表情で返す。
「旦那さん、意地悪しないのよ」
ソニアさんに注意され、ルーメンさんはしゅんとしてしまった。
「…手。知りたい事を頭の中で考えて」
すごい嫌そうにルーメンさんが言い、リッキーが手を差し出した。
ルーメンさんがリッキーの手を握る。
嫌そうに、本当に嫌そうにしている。
リッキーは目をつぶり真剣な表情だ。
「あぁ…やっぱり見たくなかった」
「どうだった?」
ルーメンさんはリッキーの手を離すと、しっかりと目をみつめる。
「僕は嘘をついてはいけないんだ。言いたくないと済ませる事はできる。でも僕は奥さんに怒られたくないから言おう。」
「はい!」
「相性はとてもいいだろう。だが、その願いは叶わない」
「え、なぜ?」
「なぜならば…僕が許さないからさ!!ベスに男女交際はまだ早い!!!10年後に出直しなさい!!」
「そしたら僕はもう24歳だよ!!このままだとノラと結婚させられちゃうよ!」
「それはないから安心しなさい」
え?リッキーの好きな人ってベスなんだ!
全然気づかなかった!
そして、私は関係ないよ。
「まぁまぁ、二人とも。私もまだ早いと思うよ。さぁ、お茶でも飲みな」
ソニアさんはお茶と一緒に、お菓子をだしてくれる。
お茶は前回もいただいたミントの葉が入った甘い紅茶だ。
今日のお菓子はカラフルなクルミ柚餅子のような見た目。
手でつかみ、少し齧る。
うん、食べても酸味のある柚餅子って感じだ。美味しい。
私何もしてないのに、ちゃっかりお茶とお菓子だけいただいてるな。
「ソニアさんこれどうやって作るんですか?」
「簡単よ。水とデンプンと砂糖とナッツを弱火で練るだけよ。ちょっと力いるけどね。ナッツの代わりにハーブやドライフルーツいれてもいいよ」
「簡単そう!今度作ってみます」
リッキーはまだ、ルーメンさんに言い募っているが、ルーメンさんは無視してお菓子を食べ続けている。
リッキーとベスは相性がいいのか。よかったね。
ベスは今のところなんとも思ってなさそうだけどね。




