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80.転入生二人

いつもありがとうございます

雪がすっかりとけた頃、ジョセフィンさんは帰っていった。

ジョセフィンさんの滞在中に何度か部屋に招待されたので、マイルズやキャシーを交えてお菓子を食べたりするうちに二人もジョセフィンさんの事を怖がらなくなっていたので嬉しい。

仲良くなった分、お別れの時は寂しかったようだ。



「ねぇ、ミリー、信じられる?私たち、もう8歳だよ。」

「私は早く大人になりたい!綺麗で頭のいい大人の女になるの。背はまだ伸びないけどね…」

ミリーは自分と私の身長を見比べて嘆く。


「いっぱい食べて、いっぱい動けば大きくなるよ」

「そうだね。いっぱい食べる」


ミリーといつもの道を歩きながら新学期の学校へ到着する。

私たちが一番遅かったようで、先に着いていたみんなに挨拶を交わす。


「おはよう。みんな。席について」

ウィル先生に言われ、着席する。


「みんな知ってると思うけど、転入生が二人いる。いるんだけど、まだきていないんだよな」

ウィル先生が首を傾げる。


「先に授業をはじめようか」

授業を開始してしばらくすると、廊下が少し騒がしくなり、教室の扉が開かれた。


「遅くなってすみません。ピート・ウィリアムズとグレイス・ウィリアムズです!」

開いたドアから見知らぬ女性が、男女の子供を二人扉の中に押しやった。


男の子の方は押しやられたのが気にくわないのかムスっとしていて、女の子の方はツンとすましている。


「ちゃんと先生の言う事を聞くのよ!」

女性はすごい顔で二人を睨み付けると、先生によろしくお願いしますと言って去っていった。


「よし、ピートとグレイス、立ってるついでにみんなに自己紹介をしようか。」


「グレイス・ウィリアムズです。8歳です。ここより、もっとずっと栄えている場所から来ました。学校も大きな所へ行っていました。」

女の子の方が表情を変えずに言う。


「ピートです。10歳です。父さんの勝手でこんな田舎に来る事になりました。」

二人の自己紹介に教室内は静まり返った。

先生もため息を吐いている。


「拗ねてたって仕方ないぞ。ピートはアレックスの隣、グレイスはミリーの隣に座りなさい。」

先生に指定され、私はミリーの隣から後ろの席に移動する。


この間引っ越してきた一家の子供かぁ。リアムとゾーイを思い出すなぁ。

引っ越してお友達と別れて寂しいのかな。

ミリーと席が離れてしまったわ。


昼休憩になるとピートは一人でどこかへ行ってしまった。

グレイスとミリーは仲良くなったようだ。


「以前に私が住んでいた家は部屋が10部屋以上あったし、浴室が3つもあったのよ。」

「すごいねぇ!そんのお家に住んでみたい」

ミリーが羨望の眼差しでグレイスを見る。


「あなた達の服も悪くはないけど、やっぱり都会のように洗礼されていないわね」

グレイスは自分の美しく膨らんだ袖を撫でながら言う。


「私たちはこんな所に来たくなかったのよ。学校には私に釣り合ったお友達だっていたし。ノラとキャシーはまぁ、お友達にしてあげてもいいわ。ミリーはまぁ、同じ席のよしみでいいでしょう。」


え?いや、お姫様か何かなのかな?


「どんなお友達だったの?」

「私のお友達はみんな、自分がなんたるかを解っていたわね。私たちは一般人とは違うの。」


「自分だって一般人で子供のくせに何言ってるんだよ。」

「ちょっとほっときなよ」

アイザイヤが嫌そうな声で割り込んできたのをヴァレリーが窘めている。


「嫌ね!盗み聞きなんて。本当はあなたのような人とは口も聞きたくないのよ」

「頭おかしいんじゃないか?ノラ、キャシー、ミリー、みんな待ってるよ!いこうぜ」

「あ、みんなでご飯食べる約束してるんだ。一緒に行こう?」

一応お誘いしてみる。


「行かないわ。勝手に行ってきてちょうだい」

「私はまだ話が聞きたい!グレイスと一緒に教室で食べるから行ってきて。」

「わかった。またね」



昼食を終え、クラスに戻るとピートはちゃんと戻ってきていた。

授業が終わると二人は挨拶もなく早々に帰ってしまった。


今までにないタイプの子が転入してきたようです。

地道に評価やブックマーク数が増えて行って嬉しく思います。

無料で読める物だけど、読者は読む義務はないんだと心に刻み、少しでも楽しい物がかけるよう頑張ります。

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