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77.やきいもしましょう

空気が澄んでいて、雲が高く見えるなぁーっと、校庭のベンチで空を見上げながら日光浴をしていると、ベスとルーシーから話しかけられた。

「あのね、お母さんが近いうちに来て欲しいんだって」

「家じゃなくて、お店のほうに。今日もし良かったら帰りに寄っていってくれない?」


珍しいもの。食べ物かなぁ?

「もちろんいいよ」

なんだろう…ちょっと楽しみ!


ベスとルーシー、そしてミリーとソニアさんのお店に行く。

「あぁ!ノラ!待ってたよ。ちょっと見てくれる?」

ソニアさんがカウンターの中から大きな袋を持って来て、中身を広げる。

するとでてきたのは大量のサツマイモだった。

皮が紫色の一般的なサツマイモ。


「イモですね」

「イモだけど、色が違うでしょ。旦那さんがどうやって食べたらいいかノラに聞いてみたらっていうんだよね。」

確かに紫色の皮のサツマイモは、ソニアさんの店で見た事ないな。

茶色の皮の水っぽいイモとか、白っぽいイモとかなら、今も置いてある。



「貰い物だから全部使っていいよー」

なんと!太っ腹!

では焼き芋パーティーを開きましょう!



男手が欲しいので、レビさんを呼んでくる。

今日はお家にいるみたい!


「芋を焼くのを手伝ってくれませんか?甘くて美味しい芋です。」

「かまわない。」

丁度手が空いていたみたいで、二つ返事で手伝ってくれる事になった。



まずはみんなで芋を洗って、濡れた新聞紙で包んでいく。

レビさんはその間に落ち葉を集めてくれている。


「かわいい色だね」

「何が違うんだろうね?」

「ドーリングに住んでる東南からの移民の人にもらったよ。家で作ってるんだって。」

「出来るまで結構時間かかりますからね」

「!!」

おしゃべりをしながら作業をする。新聞紙は厚めに巻いておこうね。



レビさんが集めてくれた落ち葉の中に芋を入れ、葉っぱに火をつけてもらう。

「あったかい!」

「こんなに火が強くてこげないの?」

「新聞紙燃えない?」

「火の中じゃなくて、熾火で火が通るから大丈夫だと思う」

「ふーん、わからないけどわかった!」


レビさんは無言で火を見張っている。

ちょっと、焚き火を見てると歌いたくなってしまうね。

マイムとか踊っても誰もわからないだろうな。


ちょっとムズムズしてしまい、覚えていた振り付けを踊ってみる。


「何やってるの?」

「いや、火を見ると踊りたくならない?」

ミリーに聞かれ、戸惑いながら答える。


すると、ベスとルーシーが組みになってクルクル回り始めた。

「キャンプファイヤーの時の踊りはこう踊るんだよ」

ベスとルーシーがシュベック国に伝わる民謡を鼻歌で歌うと、ソニアさんが歌詞をつけて歌ってくれる。


私はミリーと対になってバーンダンス風に踊る。

レビさんはひたすら火の番。


やっぱ火を見ると踊るよね!

ハイになるのかな?


「あ、レビさん、芋の向きを変えてください!」

踊りながらレビさんに指示を出す。

「あぁ」

レビさんありがとう!


火で気分が高揚してしまい、踊り疲れた。

芋もいい感じになったのではないだろうか。


レビさんに芋を出してもらい、少し枝で押してみる。

「良さそうですね」


焦げた新聞紙をベリベリ剥がし、綺麗な新聞紙になったところでそのまま二つに割ってみる。


なんと綺麗な山吹色。芋の割れたところから、白い湯気が上がる。

「なにそれ!美味しそう!」

「熱いから気をつけてね」


声をかけたけど、かぶりついたミリーがハフハフ言っている。

「すごーい何これ!舌に絡みつく甘さだね」

「レビさんの焼き方が上手だったんですよ」

「…うまいな」

「やっぱノラに頼んで良かったわ。」

「おいしーい。全然水っぽくないね」

「私こっちのお芋の方が好きだな。ハチミツみたい!」



半分は食べて、半分はおじいさんに持って帰る。


「うちの畑でもできたらいいね。相談してみよう」

もしかしたら、うちでもサツマイモ栽培をするかもしれません。

サツマイモを作るには寒すぎるかな?


甘い物好きの叔母が来たら是非たべさせてあげたい。

叔母は、まだ海外にいるので会えていないけど、素敵な絵がついているメッセージカードが届くのでいつも楽しみに待っている。

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