73.私には知らないことが多い
ドーリングの港につき、帰るときはまた船長のお見送りつきだった。
安全で快適な船旅をありがとうございます。
ドーリングの町ではどこにも寄らずに、まっすぐ家路につく。
もう、早く家に帰りたくて仕方がなかった。
やっぱり、旅の疲れは露天風呂とサウナで癒さなくちゃね。
「至れり尽くせりね」
「幸せだね」
お風呂上がりは祖父にマッサージのプレゼント。
叔母はそれから春まで滞在したが、仕事もあるので帰る事になった。
「一緒に住みませんか?いつでも大歓迎ですよ」
と言う祖父の申し出にも前向きに検討している。
叔母は滞在中に、きこりのアーネストさんと大の仲良しになっていて、送別会にと、アーネストさんのお家にお呼ばれして森の中でバーベキューを楽しんだりもした。
さて、季節は巡りまた春になった。
今年はヴィンスのお迎えがなく、ミリーと道端で合流する。
ミリーはお姉さんになったからか、少し成長しているように感じる。
「学校に来たらびっくりするよ」
「え?なになに?」
「いい事だから、行ってからのお楽しみにしよう」
ミリーがニコニコしながら言うので、なんだろう。気になっちゃうよ。
学校へ到着し教室に入る。
私は口を開いて間抜けな顔をしてしまう。
キャシーが、エイデンくんと手を繋いでいるのだ。
二人とも可愛いので熱々のカップルと言うより、仲良しの兄弟に見えてしまう。
そして、その近くでマイルズとリッキーとアレックスがたむろしている。
「よう、ノラ!久しぶりだな」
マイルズが話しかける。
「う、うん。みんなに会えなくて寂しかったよ。良い冬休みが過ごせたみたいだね?」
「大変だったんだよ。まぁ、これ以上ないくらい良い休みだったよ。」
意味有り気に、アレックスが言うと。キャシーとエイデンは目配せをしている。
な、なによ。仲間はずれなの?
昼休みになり、ヴィンスがあらましを話してくれる。
なんとまぁ!結構な大事件だった。
仕事の出張中に行方不明になっていたジェイソンさんを、ゴームズさんが見つけ出したんだって。
発見されたジェイソンさんは、病気でボロボロだったんだって。
それをゴームズさんが介抱して、連れ帰ったんだそうな。
ゴームズさん、最初に会った時は怖そうだったけど凄い人なんだね。
もともと仲の良かったカオハガン家とゴードン家の子供達も元サヤに戻ったんだね。
それで今までを取り戻すかのように引っ付いてるのね。
家に帰ってから祖父にその話をしたら、知っていたそうだ。
私や叔母が心配しないように行方不明になった事を言わなかったんだって。
ゴームズさんとジェイソンさんのお話も良かったらお読みください。
https://ncode.syosetu.com/n3370ib/




