59.叔母のお迎えとジェラート
今から叔母を迎えにドーリングへ向かいます。
一年ぶりのドーリングだ。
叔母はお昼前の汽車で到着する予定なので、ドーリングでごはんを食べてから村に一緒に行く。
レストランもいいけど、屋台でも買ってみたいなぁ。
前回も楽しそうだったもんね。
村へ向かう時にも一緒だった月毛の馬にハーネスをつけて、馬車を取り付ける。
行きは祖父と馭者席に座って、帰りは叔母と馬車の座席に移る予定だ。
天気は良好!森林を抜け、草原を抜け、平野を走るともうドーリングが見えた。
あら、こんなに近かったかな。
駅の待合室で叔母が来る汽車を待つが、汽車が来ても叔母らしき人が見えない。
「あの...すいません、あのー」
後ろから叔母に似た声の女性が話しかけてきたので振り向くと、「ノラ!」と抱きしめられた。
「見違えちゃったわ!人違いだったらどうしようかと思った!」
「え?お、叔母さん?」
見違えたのはあなたです。
1年ぶりに会う叔母さんは、凄く痩せていた。
「こんにちは、アビゲイルさん。相変わらず美しいですね。」
「こんにちは、ジョンさん、ジョンさんも相変わらず素敵ですね。お元気そうで良かったです。」
祖父、叔母の体型の事はスルー
私も今は黙っておこうか。
祖父は叔母の荷物をさりげない仕草で預かり、叔母の食の好みを聞く。
「ドーリングには何度か来たことがあるんです。お口に合うか解りませんがオススメのお店をご紹介してもよろしいですか?ドーリングに来たらノラと行きたいと思っていたんです」
「もちろんです。楽しみにしています。」
叔母に案内されてついた場所は、座って飲食ができる様に緑色のテーブルと椅子が沢山置いてあり、露店や屋台と言うよりもオープンカフェのような場所だった。
メニューの看板を見るとデカデカとジェラートと書いてある。
ジェラート!!!
「ここのお店の人は西にある国の出身で、珍しい食べ物があるんです。」
叔母のオススメはスリッパのような形のパンを波型の鉄板で挟んで焼くホットサンドのような食べ物で、具材が選べるので、好きな物を店員さんに伝えて注文する。
私はトマト、チーズ、ハムにサラダほうれん草。祖父はアボカド、エビ、サーモン。叔母はローストビーフ と玉ねぎとレタスを注文した。
折角の露店なので席には座らずに広場の噴水に腰掛けてかぶりつく。
「おいしい!トマトも美味しい!チーズがとろける!」
祖父もお気に召したみたいで、大きな口を開けて食べている。
「ソースが美味しいね」
「本格的なんですよ。港町なので食材も新鮮ですしね。これを食べたらデザートにジェラートも頼みますよ」
「ジェラートは聞いたことがないデザートだ。楽しみだね」
「私も楽しみ!!」
私たちは、あっと言う間にサンドを食べきって再びお店に戻って、私はヴァニラ、祖父は珍しい柿、叔母はブラックカラントをそれぞれ注文しました。
ちょっと氷菓はお高いみたいで、羨ましそうに見ている人達もいた。
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