57.突然!お宅訪問!
学校に登校すると、教室でマイルズがリッキーと楽しそうに会話していた。
ここ最近、休みがちで、来てもむすっとしている事が多かったマイルズが目をキラキラさせている。
「マイルズ何かいい事でもあったのかな?」隣の席のミリーにも聞いてみる。
「ねぇ、なんか楽しそうだね。お昼にでも聞いてみよう」
しかし、マイルズは午前の授業だけで帰ってしまった。
代わりにベスとルーシーとお話しているリッキーを捕まえて話を聞いてみることにした。
「リッキー、マイルズがすごい楽しそうにしてたけど、何かいい事でもあったの?」
「あぁ、なんでもお父さんのゴームズさんに習って、株や投資の勉強を始めたみたいだよ。筋がいいって褒められたって喜んでたなぁ。俺も解体の筋がいいって褒められると嬉しいもんなぁ。」
「私たちもお父さんに褒められると嬉しいよね」
「あんまり褒めてくれないもんね」
うちの祖父は何やっても褒めてくれるなぁ。
「私もお母さんよりお父さんに褒められると嬉しいかもね。ベスとルーシーはお父さんとどんな事をして褒められるの?」ミリーが二人に尋ねる。
「「占いだよ」」
はもった!
「ルーメンさんは当たるって有名だよな。」
「占いってどんなことするの?」
「私達は星をみたり、カードを使うけど、お父さんは気もみるよ。手紙でも占いをしてるよ」
「気をみる?」
「私達もよくわからないんだ。もしよかったら今日の学校帰りにでもお父さんに会いに来る?」
「俺は帰ったら手伝いがあるからいけないな」
「うーん、私はどうしよう」
「ノラ、行こうよ。ベスとルーシーの家のおやつ美味しいよ。」
という訳で、放課後私たちは二人の家に行く事になった。
二人の家は学校から然程離れておらず、少し歩くとすぐに秋の花が植えつけられ、よく手入れされた庭付きの可愛らしい家についた。
客間兼、ダイニングルームの様な場所に案内され、椅子に腰掛けるとベスがお父さんを呼びに行った。ソニアさんは今日もお仕事で家にはいないみたい。
ベスと共に胸元の開いたゆるいシャツ姿のお父さんが出てきた。
「ルーメンです。ゆっくりしていってね」
「お父さん、ちょっと二人を占ってくれない?」
「占い?簡単にならいいよ」
「私からでもいい?終わったらソニアさんのおやつが食べたい」とミリーが言う。
「それじゃあ、私達はお茶を入れてくるわね。ノラもお菓子を選びに行きましょう」とベスが言うと、ルーシーもベスについて行くので、私も台所へと向かった。
あんまり人がいない方がいいのかな。
台所のショーケースのようになっている食品棚には四角形や円形のケーキの様なものが並んでいる。白っぽい生地の上に、ピスタチオやドライフルーツなどがデコレートされていて可愛らしい。
「好きなのを選んでね」
「私の好きなのはこれと、これよ」
「ミリーはこれが好きだけど、私はこっちがおすすめよ」
「じゃあ、ベスとルーシーのおすすめのやつにしようかな」
「紅茶は濃いめにいれるからね。」
「私、砂糖なしでお願いできる?」
「わかった」
お茶の準備が終わった頃、ルーメンさんから入っていいよと声がかけられた。
「ミリー、どうだった?」
「うん、いっぱい美味しい物を食べて、沢山遊んで体力をつけたほうがいいって言われた。あと、楽しいこともいっぱいしなさいって」
ん?占いっていうよりも、健康診断?
手分けしてお茶のセットを運んで、みんなにお茶が行き渡る。
私の占いは後でやるのかな?と思っているとルーメンさんが私に手を差し出してきたので握手してみる。
すると、ルーメンさんが目をつぶり始めた。
今占ってるの?人がいてもいいんだ。
「え?」ルーメンさんが不思議そうな声をあげる。
「ちょっとこれだけじゃわからないや。お茶が終わったらゆっくり見るね」




