48.食料品店に入りました
本日は学校がお休みの日。
だいぶ授業にもクラスメイトにも馴染んできたと思う。
先生も、私が祖父と予習していると知ると、書き取りの単語や、計算などを難しいものに変えていった。難しいといっても、カオハガン家の二人の計算の速さには追いつけないし、マイルズやエイミーのように難しい単語の綴りは書けそうにない。
今、私は叔母のレシピブックを持って、レビさんの家に向かっているところだ。というのも、ヴィンスのお弁当がいつも生野菜なのが気になっていたからだ。
お弁当交換も申し訳なさそうに野菜を差し出し、お肉類を嬉しそうに食べていた。
レビさんも料理の腕前を気にしていたし、余計なお世話だとは思うけど行ってこよう。
いつもの商店のある道を曲がると、食料品店がふと気になってしまった。
休息日でも開けている様で、窓から覗くと店内には細身でカールの強い髪型のメガネの女性が座っていた。
中に入ろうかどうか悩んでウロウロしていると、「何をしてるんだ」と後ろからレビさんが声をかけてきた。
レビさんの家から不審な行動を取る私が見えたから出てきたらしい。
「今からレビさんの家に行こうと思ってたんです。ほら、お料理の!」
「あぁ…それはいいが、中に入らないのか?」
「買うかどうかわからないので、どうしようかと思って」
「俺もいこう。俺の家で使うんだろ」
「あ、はい」
そして食料品店へ入り、お店にいた女性と挨拶を交わす。
この人がベスとルーシーのお母さんか。少し訛りの混じった言葉を話すので外国からきたのかもしれない。
「ソニアです。初めまして。うちの子供たちとは学校で会ってるね」
「はい、ノラです。よろしくお願いします。」
「そうなのね。今度うちにも遊びに来たら良いよ。旦那さんがフォーチュンテラーだから占ってもらったらいいね。今日は何を買いに来たの?」
「へぇ!そうなんですね。買うものはまだ決まってないので少し見せてもらいますね」
「ゆくっりどうぞ」
ベスとルーシーのお父さんは占い師!
店内の入り口近くには野菜が置いてあり、陳列棚には乾物や缶詰、瓶詰めなどが並べられ、奥にいくと量り売りの乾燥スパイスが瓶にいれて置いてある。
叔母さんの家では珍しくなかったけど、祖父の家には数種類しか置いていないので思わず立ち止まりじっくりとみてしまう。
クミン、コリアンダー、シナモン、クローブ、ローレル、オールスパイス、カイエンペッパー、レッドペッパー、胡椒、ターメリック、サフラン、パプリカ、ガーデニア等、比較的馴染みのあるものから、使った事のないものまで取り揃えられている。
レビさんも興味深そうに、ソニアさんに質問している。
「これはどうやって使うんだ」
「私もわからないよ。でもいれると美味しくなるよ。旦那さんが置いた方がいいって言ってたからね。みんな使ってるでしょ」
「俺は使った事がない」
うーん、叔母さんのレシピにあれがあったなと、レシピブックを確認する。




