24.食堂車で食べます
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この汽車には、食堂の他に寝台車もあるようで、長距離の旅の時は汽車の中でホテルのように止まれるそうだ。
個室の車両もあるみたい。
私たちは、そんなに長く乗らないので一般車両です。
祖父は一般車両で、人とお話するのが好きだと言っていた。
いつかは寝台車に乗るお出かけもしてみたいな。
荷物は盗まれたらいけないので全て持ち、祖父と手をつなぎ食堂車に向かう。
入り口で、荷物とコートを預けると、ウェイターの男性が席に案内してくれる。
食堂車の入り口すぐの所は、ホテルやレストランのフロントの様に広々見えるけど、車両の左右にテーブルが置かれているので通路が狭く、給仕が大変そう。
もっとも、私たちがいるこの時間はお昼には遅くて、夜ご飯には早いので人は少ないので、給仕の人ものんびりと構えている。
混み合っている時は相席で食べるようだ。
テーブル席についているのは、私たちだけでテーブル席を通り過ぎた先にある、開けた場所はバーカウンターになっている。
バーの周りには数名の人がお酒を飲みながら会話を交わしている。
私もおしゃれなバーカウンターでスコッチなんか飲んでみたい。
お酒なんて飲んだ記憶ないけどね。
だってかっこいいじゃない。バーでスコッチ。
席に付くと祖父は、自分の飲み物にシュベック国の南部で作られている白ワイン、私にはフルーツのジュースを。食事はロブスターが楽しめるミニコースを二つ注文した。
私が残したら祖父が食べてくれるって。
まずは一口サイズのきのこのキッシュをウェイターが持ってくる。
祖父の真似をしてトレーから手でつまんで頂く。
前菜には、ホタテとロブスターも使った彩り野菜のゼリー寄せ。数種類の野菜が層になっていて断面が美しい。
こんなに美しく切るのは大変でしょう。
スープは、ビスクスープ。こってりとしているのに、出汁のなかに野菜の旨味も感じ、しつこさが全くない。きちんと裏ごしされているのでクリームと違和感なく混ざり合っている。これもロブスターなのかな?
スープが終わると、いよいよお待ちかねのスチームされたロブスターがやってくる。
給仕の人が言うには、スチームが一番美味しいんですって。
付け合せはグリルした野菜と、マッシュポテト、レモンバターで、真っ赤なロブスターが丸ごとドドン!と一緒のプレートに乗っている。
ロブスターと一緒に持ってきたカゴには、ヨークシャープディングのように中が空洞になった黄色いパン。
パンはバターを塗って食べてもいいけど、ロブスターと付け合わせのグリル野菜を挟んで食べてもいいんだって。ピタパンみたいだね。
昔みたアニメの人物がロブスターを豪快に二つに折って、丸ごとバリバリ食べていたのを思いだした。憧れるよね。
私の腕力ではロブスターは折れないので、リベンジリストに入れておこう。
どうやって食べようか悩んでいると、祖父がまずは、とロブスターの手を外し取り、手とハサミを使ってロブスターの胴体の殻を外してくれる。ハサミの中の身もだしてくれた。
上品にフィンガーボウルを使う祖父の姿も素敵です!ありがとう!
「このスパイシーな白ワインは甲殻類にとても合うんだよ」と祖父は上機嫌だ。
ワインの味はまだわからないけど、生絞りオレンジジュースがとても美味しい。
しばらくして食後のデザートが出てくる。
オレンジの皮の砂糖漬けにチョコレート掛けだ。
チョコレート!!大好き!!
ノラになって初めて食べるチョコレートは鼻血がでてしまうくらい美味しかった。
胃袋のトレーニングの甲斐があってか、お残しはほんのちょっぴり。
コース料理ってお腹も休めながら食べられるからいいね。
食堂車で結構な時間を過ごしたので、どうやら目的地のドーリングが近づいてきたようです。




