15.実食です
「しばらくは食べ物に困らないわね」
テーブルの上に並べられたカボチャの料理を眺めながら叔母が満足げに言う。
随分と時間がかかってしまった。
朝から何も食べていないので、腹ペコだ
まずはスープから飲んでみる。
カボチャを漉して、色々な野菜を乾燥して細かく粉末にした出汁と、ミルクとを一緒に煮込んだミルクスープは出汁の優しい味がする。
サラダの味付けはシンプルに塩胡椒で、粗く潰したカボチャと豆が和えられている。
チーズをかけて食べてもいいんだって。
グラタンは炒めて、とても甘くなった玉ねぎと濃厚なクリームソースが、大きく切られたベーコンとカボチャと絡んでアッツアツのホックホク。
焼きカボチャは、素焼きで同じカボチャだけど箸休めになる。
フォークですけどね。
パイは、生地が黄金色にキラキラと焼けていて、フォークを刺入れると重めのカボチャクリームが生地と一緒についてくる。
逆さにしても落ちない。
少しだけナツメグとメープルの香りを感じるけど、甘さは控えめ。
甘すぎないので食べやすい。
カボチャのプディングは、ココナッツクリームが層になっていて、私の思い描いていたカラメルソースのプリンとはちょっと違ったので、いつかプリンも作って頂きたい。
自分でも作れるかなぁ。
そして、ついにギブアップです。
すっごく食べた!!
叔母はカボチャパイ3切れ目に入った模様です。
「我ながら、美味しくできたと思うわ。ノラも手伝ってくれたしね。」
食後のお茶に、スパイスを入れた紅茶をだしてくれる。
食べ過ぎた胃も、口の中も紅茶を飲むと少しすっきりする。
「1年分のカボチャを食べた気がする」
「それは大げさよ」
「少し休んだら荷物の準備をしないとね。この間町に行った時に一通り買ったから、足りないものはないと思うんだけど…」
叔母が心配そうに私を見る。
「叔母さん、私は大丈夫だよ。」
ノラ一家の事で、叔母に悲しい思いをさせたくない。
不安だけど、私は大人、私は大人
もしかしたら、叔母さんより大人だったかもしれないしね。
荷造りという程荷物もないけど、町で買った洋服を着てみたり、少し手を加えたりして持っていくものを選んでいく。
少し大きめのカバンに洋服や小物をいれて、手提げのカバンには、ハンカチなど身の回り品と、道中食べられるように、先ほど作ったカボチャの宝石も入れてくれるみたい。
夕方になると、叔母と一緒にハンカチに刺繍を入れる。
私が刺したのは、畑になった大きいカボチャ
少し細長くて瓢箪みたいになっちゃった。
ブックマーク数やいいねが増えていると嬉しくて感謝の気持ちと、ちゃんと更新しようと身が引き締まります。




