第五章③青髪と女の子
うわああああああああああああ。
作者が一番ダメージ受けてる説浮上。
なお、作者、登場人物の名前間違えてるのに、投稿寸前で気がついた。
作者死亡ルートは回避であるw
第五章③ 青髪と女の子
「あんたは放ってはおけないな。」
そこには青髪の剣士・シュバルが剣を構えていた。
「わ、わ、私、私は……。」
冷たくなっていく父親を抱きしめながら、涙ながらに言葉を振り絞る。
「あんたは……悪くない。だが、やったことは変わらない。」
「た、戦わないと……ダメなんですか。」
「あんたはもう、自分を保っていられないんじゃないか。途中からしか観てないが、あんたの動き、もう人間じゃないぜ?」
(あんなのアラミスぐらいだと思ってたが……。)
ハクトーは思わず剣を手に取ってしまう。
「あ、あれ、おかしいおかしいおかしい。手が勝手に体がいうことを……きかない?」
「戦いたくない、戦いたくない、もう嫌なの。」
「だが、あんたはもう手遅れだ。そしてそのうち無意識のうちに……無差別に殺し始めるぜ?」
「俺はそれを見逃すほど、優しい人じゃないんでね。お前を……殺す。」
シュバルの剣を持つ手が強くなった。
「こんな戦い、嫌なんだがな。」
そして戦闘の口火は切られた。
シュバルが間を詰めたと思えば、ハクトーは無意識に隙を埋める。
ハクトーが剣撃を繰り出せば、ひらりとかわすシュバル。
(まさかアラミスとの模擬戦が役に立つなんてな。)
(レオン=ヴォイスもバケモンだったが、ハクトー=ヴォイス、娘までもバケモンなんて聞いてないぜ。)
(もっとも……こいつは……。)
シュバルの剣とハクトーの剣が交わる。
「いや、いや、私はこんなの……。」
「……。現実は現実だ。」
シュバルが剣を弾く。ハクトーに一瞬の隙が生まれる。
その隙を突く。だが、致命傷には程遠い。
そして中途半端な刺突は、逆にシュバルの隙が生まれる。
そして……肩に痛みが走る。
「くっ……。」
「ご、ごめんなさい!でも止まらないの!」
「あんたが謝ることじゃ……ない。」
(長期戦は不利だ。ここは賭けに出るしかないか……。)
(だがこいつ、本当に滅多に隙が生まれないんだよな。)
戦場の一端で行われている、超高速戦闘は、明らかに拮抗していた。
再びハクトーの刺突が繰り出される。
僅差、ほんと僅かな差でかわすシュバル。
今度はハクトーに一瞬の隙が生まれる。
「そこ!」
シュバルの剣はハクトーに深々と傷を残す。
血が吹き出す。
だが、ハクトーは動じなかった。
そこにはさっきまでのハクトーはいなかった。
無表情のハクトーだけが、そこにいた。
ハクトーの動きがさらに加速する。
「おいマジかよ。深手負わせたはずなんだぞ。なんでさらに速くなるんだよ!」
(だが、追える。)
(まだだ、まだ……いける。)
だが、ハクトーの動きはシュバルの予想を超えていた。
気がつけばハクトーはシュバルのバックを取っていた。
そして、鋭い剣撃が繰り出されて、シュバルの右腕は……右腕は……。
吹き飛んだ。
「がはっ!」
失われた腕からは血がポタポタと滴り落ちる。
「ちぃ!こうなったら……!差し違えてでも!」
シュバルは冷静だった。だが、何かが突き動かした。
「うおおおおお!」
ハクトーはなぜか動かなかった。
そして。
左手に持ち替えられたシュバルの剣は、ハクトーの心臓を貫いた。魔石ごと。
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
無表情だったハクトーは涙を流しながら続ける。
「でも……ありがとう……。」
シュバルは涙した。痛みなんてどうでもよかった。利き腕を失ったのは辛いが、それも今はどうでもよかった。
「クソみてーな戦争だな……。」
そう言ってシュバルは前線を後にした。
続く




