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どくろと転生少女の異世界ポンコツ事件簿  作者: みぃ
第一部 アルワール村編
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7/29

幕間 朝の来客

 ――テレサが、地の底で眠っていた頃。


 地震の翌朝。


 トーマ・リーデルは、自宅兼執務室の机に向かっていた。


 一睡もしていなかった。


 机の上には、研究費の監査資料と、触媒の調達を辿った書類。その真ん中に、書きかけの報告書が一枚。


 昨夜から、書いては、手が止まる。


 昨日のことを、どこから、どう書くべきか。


 誤魔化すという考えは、最初からなかった。全部書く。自分に不利なことも、順番のとおりに。それが、仕事というものだ。


 決めているのに、ペンは何度も止まった。


 窓の外が白み、鶏が鳴き、村が起きていく。


 トーマはペンを置き、冷めた白湯を一口飲んで、もう一度ペンを取った。


 その時、戸が鳴った。


 こんな朝早くに、誰だろう。


 顔を上げ、戸口を見て――トーマは、少しだけ目を見開いた。


「どうして、ここへ……?」


 朝の光が、戸口に立つ影を、床へ長く伸ばしていた。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

明日から毎日18時に、1話ずつ更新します。

全28話、1巻分は完結まで書き上がっています。

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