表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】真壁レオは今日も重い 〜独占欲強めな白銀狼に溺愛されています〜  作者: ほしよみ
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/178

一人じゃない 3

「法律上は問題ない」

その答えに唯衣は目を瞬く。

「そうなの?」

「ああ」

レオは頷く。

「種族が違うから婚姻を認めないなんて法律はない」

「ただ」

少しだけ表情が真面目になる。

「種族を超えた恋愛自体が珍しい」

唯衣は頷いた。

以前にも聞いた話だ。

獣人と人族。

互いに惹かれにくい。

本能の仕組みそのものが違うから。

「政略結婚もほとんどない」

「子どもができにくいからな」

胸の奥で小さく何かが揺れた。

未来の話。

まだ考えるには早い。

それでも

避けては通れない話だった。

レオは少し視線を落とす。

そして

静かに続けた。


「次に俺の身体の話だ」

部屋の空気が変わる。

唯衣も自然と背筋を伸ばした。

「綾乃が使った薬」

「正式名称は長いから省く」

「通称は偽番薬」

聞いたことのない名前だった。

レオの表情がさらに硬くなる。

「獣人の本能を薬で無理やり刺激する」

「そして特定の相手を番だと誤認させる薬だ」

唯衣は息を呑む。

レオは続けた。

「あの時」

「俺はあいつの匂いを嗅がされた」

唯衣の手が少しだけ力が入る。

「だから今」

「俺の本能は綾乃を番だと認識しようとしている」

胸が痛む。

けれど

レオはすぐに続けた。

「でも身体が拒否している」

「理性も拒否している」

「だから衝突してる」

苦く笑う。

「今の俺は、本能と俺自身が喧嘩してる状態だな」

その言葉は思った以上に重かった。

けれど

逃げずに聞きたいと思った。

知りたいと思った。

レオのことだから。

そして

レオはさらに声を落とした。

「それと」

その瞬間。

部屋の空気が張り詰める。

「人族には絶対に使えない薬だ」

唯衣は思わず息を止めた。

レオの指先がわずかに震えている。

「人族には番本能がない」

「だから無理やり刺激されたら脳も神経も耐えられない」

静かな声だった。

だからこそ重い。

「最悪、壊れる」

「命を落とす可能性もある」

唯衣の胸が冷たくなる。

レオは真っ直ぐこちらを見た。

金色の瞳が揺れている。

怒りとも

恐怖とも違う。

もっと深い感情だった。

「それをあいつは」

低い声が落ちる。

「お前に使おうとした」

リビングから音が消えた。

誰も何も言わない。

時計の針の音だけが小さく響く。

そして

レオは小さく息を吐いた。


「もう一つ問題がある」

唯衣が顔を上げる。

「この薬は時間が経つほど厄介になる」

金色の瞳が僅かに細められた。

「本能へ刷り込まれた誤認が脳へ定着していく」

景の表情も険しくなる。

「目安は一週間」

レオは静かに続けた。

「それを超えると、本能だけじゃなく脳まで間違った指令を正しいものとして認識し始める」

唯衣は息を呑んだ。

「だから時間がない」

「解毒薬は成功する」

「ただしギリギリ5日後と予測する」

「治験までは無理だろう」

本編の裏側や、レオと唯衣の甘い日常をXで更新中です。

小説の合間の息抜きにどうぞ。

X「真壁レオは今日も重い」

@reo_yui_archive

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ