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真壁レオ5
よし。
どのルートが最適か、もう一度整理する必要がある。
焦るな。
下手を打てば警戒される。
人族は繊細だ。
距離感を間違えると逃げる。
そのためにも、まず仕事を終わらせる。
時間は有限だ。
そして。
彼女も有限。
他の男に取られる可能性を考えた瞬間、耳の奥がピクリと動いた。
駄目だ。
考えるな。
とにかく最優先で業務を片付ける。
レオは山積みの書類へ視線を落とした。
決裁。
確認。
修正指示。
承認。
凄まじい速度で処理していく。
端末操作音だけが統括室に響く。
十分後。
各課のリーダー端末へ、大量の通知が飛んだ。
「……は?」
「統括から修正返ってきてる」
「早っ」
「いや量おかしくない?」
第五統合の空気がざわつき始める。
しかも今日はやたら厳しい。
数値誤差。
視認性。
構成順。
導線説明。
いつもなら流すレベルまで細かく修正が入っている。
各課リーダーたちの顔が、みるみる青くなっていった。
「統括、今日めちゃくちゃ機嫌悪くない?」
「誰かやらかした?」
「空間演出課じゃね?」
そんな声が飛び交う。
だが。
レオ本人には関係なかった。
やるべきことを、最速で終わらせる。
ただそれだけだ。
一秒でも早く。
彼女のことを考える時間が欲しかった。




