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【完結】真壁レオは今日も重い 〜独占欲強めな白銀狼に溺愛されています〜  作者: ほしよみ
第一章

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夏 リゾート地へ7 テラスからのオーシャンビュー

「2人で夕焼け見たでしょ?」

唯衣は、 遠くの海を見つめたまま小さく笑った。

「あれも忘れられない思い出になったけど……今日の海もきれい」


風が、 ふわりと髪を揺らす。

「自然ってすごいね」

レオは何も言わなかった。

ただ後ろから、 静かに唯衣を抱きしめ続ける。

腕の力が、 優しい。

まるで、 この景色ごと包み込むみたいだった。

しばらくして、 レオが耳元で小さく囁く。


「……喉、乾かないか?」

低くて穏やかな声。

唯衣の“海を見てる時間”を邪魔しないように、 そっと落とされた言葉だった。

「うん……飲む」

唯衣も、 まだ海を見たまま答える。

するとレオは、 静かに身体を離した。

そのままテーブルから、 細いグラスを取る。

注がれていたのは、 淡い金色のシャンパン。

強いアルコールではなく、 フルーティで飲みやすい甘口らしい。

しかも、 唯衣の好きな柑橘系。

もちろん、 これもレオが手配していた。

「はい」

手渡されたグラスは、 ほんのり冷たい。

唯衣がひと口飲むと、 爽やかな香りがふわっと広がった。

「……おいしい」

思わず笑う。

するとレオは、 そんな唯衣を見ながら満足そうに目を細めた。

海より何より、 今の唯衣を見るためにここへ来てる。


「唯衣」

後ろから抱きしめたまま、 レオが小さく名前を呼ぶ。

「……そろそろ入ろう」

海風に混じって、 低い声が耳へ落ちた。

「海は逃げないよ」

そのあと、 肩へ顔を乗せる。

白銀の髪が頬に触れて、 少しくすぐったい。

「そろそろ俺を構って」

甘えるみたいな声。

唯衣は思わず笑ってしまう。

「レオ、抱っこ」

するとレオは、 少しだけ肩を揺らして笑った。

「俺が甘えたいんだけど」

口ではそう言いながらも、 次の瞬間には軽々と身体を抱き上げてくれる。

「きゃっ」

お姫様抱っこ。

大きな腕が、 しっかり背中と膝裏を支える。

「軽い」

「そんなことないよ」

「いや、軽い」

レオは当然みたいに言いながら、 そのまま部屋の中へ戻っていく。


広いスイートルーム。

柔らかな照明。

ガラス越しに、 まだ青い海が見える。

レオはソファへゆっくり唯衣を下ろした。

でも、 離れない。

そのまま隣へ座って、 ぴったり身体を寄せてくる。

「……ここに来てから、唯衣ずっと海見てる」

少し不満そう。

唯衣は吹き出した。

「だって綺麗なんだもん」

するとレオは、 唯衣の肩へ額を預けた。

「俺も見ろ」

真顔なレオ。

「うん。レオをみる」

「レオ、ちゅして」

ソファの上で、 唯衣がレオを見上げながら甘える。

その瞬間。

耳、 ぴん。

しっぽ、 ぶわっ。

全開。

レオ、 分かりやすすぎる。

「……っ」

少し息を飲みながら、 レオは唯衣の顎へそっと触れた。

指先で軽く持ち上げて、 そのまま優しくキスを落とす。

柔らかい、 甘やかなキス。

「……レオ、もっと」

唯衣がとろけた声でねだる。

レオ、 数秒止まる。

でも結局、 もう一度キスをした。

優しく。 今度は少し長めに。

「もっと して」

その言葉に、 レオはとうとう額を押さえた。


「……唯衣さん」

低い声。

「唯衣さんは、俺の理性を試しているのですか?」

よく見ると、 レオの瞳が少しずつ金色へ変わり始めている。

「あっ!」

唯衣、 一瞬で青ざめた。

「ご、ごめんレオ!」

「違うの!違う!」

「本当にごめん!」

慌てて両手をぶんぶん振る。

「幸せすぎて……なんか、とろとろになってた……!」

どうやら無意識だったらしい。

レオは数秒黙ったまま、 ソファへ深く沈み込む。

片手で顔を覆って、 天井を見上げた。


「……俺、がんばれ」

小さく呟く。

ふと唯衣を見る。

かわいい。

近い。

いい匂い。

しかも唯衣が幸せそう。


(無理ーーーー!!!!)


レオ、全身の理性を総動員して

理性を保つ。

このまま押し倒したい。まだダメだ。

いい匂い。まだダメ。

幸せなジレンマに陥っていた。

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