レオの発情4
「……何か、私に出来ることある?」
唯衣は少し照れながら、 でも真剣な顔で聞いた。
「わたしも最近、レオの空気に当てられてる感じするし……」
「なんか、ふわふわするし……」
言いながら、 どんどん声が小さくなる。
「その……恥ずかしいこといっぱいしちゃうし……」
レオ、 静かに聞いている。
唯衣は視線を泳がせたまま、 ぽつりと続けた。
「……こんないやらしい彼女、嫌になったらどうしようって不安になる」
その瞬間。
「なるわけない」
即答。
しかも食い気味。
唯衣がびくっとするくらいの速度だった。
レオは真顔のまま、 さらに続ける。
「むしろ新鮮で」
「期待以上デス。あ、あ、アリガトウゴザイマス」
妙に丁寧。
唯衣、 完全に顔が赤い。
「い、いえ……」
つられて変な敬語になる。
「その……気に入ってくれてるなら……」
「……嬉しい、デス」
数秒、沈黙。
レオ、 限界。
耳、 ぶわって立つ。
しっぽ、 勢いよくソファ叩いてる。
「……唯衣」
低い声。
完全に嬉しさ隠せてない。
レオはそのまま唯衣を抱き寄せると、 額をこつんと合わせた。
「嫌になるどころか」
「毎日、好きが更新されてる」
真っ直ぐな声。
しかも本人、 たぶん口説いてる自覚ない。
だから余計にずるい。
唯衣が真っ赤になって黙り込むと、 レオは少しだけ目を細めた。
「……あと」
「唯衣が俺を求めてくれるの、かなり幸せ」
その声は、 大型獣みたいな熱っぽさなのに、 どこか安心した子供みたいでもあった。




