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真壁レオ1
人族に紛れて仕事をしている。
別に、この会社に強い興味があったわけじゃない。
知り合いの獣人から、 「第五統合が慢性的な人手不足でヤバい」 と連絡が来た。
ちょうど時間も空いていた。
だから、ひとまず在籍することにした。
結果としては悪くない。
仕事はそれなりに面白い。
都市設計。
空間演出。
種族ごとの生活導線の最適化。
数字と理論で構成された世界は静かで好きだ。
現在の肩書きは、 第五統合生活支援事業部 統括管理官。
若さのわりに出世が早いと周囲は騒ぐが、 興味はない。
成果を出したから、今ここにいる。
それだけだ。
ただ、一つ問題がある。
人族の女。
本当にうるさい。
視線。
黄色い声。
連絡先。
待ち伏せ。
どれだけ冷たくあしらっても、次から次へと寄ってくる。
何度も社長に改善を求めたが、 まともに取り合われなかった。
「モテるってことじゃん」
と笑われた時は、 本気で辞表を叩きつけようかと思った。
どうも人族は、 獣人の容姿を好む傾向が強いらしい。
迷惑極まりない。
人族など、みんな同じ顔に見える。
覚える必要もない。
仕事に支障がなければ、それでいい。
──そう思っていた。
あの日までは。




