週末の二人 真壁レオ
正直、俺の嫁が可愛くて仕方ない。
電話を切って、
ニヤニヤした顔を隠すように腕を顔に当てる。
誰も見ていない。
だが景に見られたら絶対面倒だ。
唯衣のいない生活はマジでツライ。
声は聞ける。
顔も見られる。
それでも足りない。
隣にいない。
触れられない。
それがこんなに堪えるとは思わなかった。
今日の唯衣は楽しそうだった。
秘書課コースの初級に合格したと
嬉しそうに話していた。
上級まで取ると張り切っていた。
一緒に働くのが楽しみだとも言っていた。
頑張ってるんだな。
ちゃんと前を向いてる。
そう思うと嬉しい。
応援したくなる。
夕焼けも綺麗だった。
初デートで連れて行った場所。
あの頃は今よりずっと距離があった
はずなのに。
今の方が遠い。
だが不思議と心は近い気がする。
レオメーター。
懐かしい言葉まで出てきた。
あいつ、本当に不足してたんだな。
会えて良かった。
仕事は順調だ。
あとは最終段階ってとこ。
システムの構築も。
決算も。
もう終わった。
あとはこの一ヶ月。
きちんと起動できるか。
不具合がないか。
それを確認するだけだ。
俺の予想では問題なくイケる。
俺が本気を出したんだ。
失敗する理由がない。
会社全体を見れば、
まだまだ手を入れなければならない場所は
数多ある。
だが。
それは俺じゃなくてもいい仕事だ。
指示なら唯衣の側でも出せる。
あと一ヶ月。
その時には全部終わる。
帰るぞ。
朝起きたら唯衣がいる生活に。
一緒に飯を食って。
一緒に笑って。
同じ家に帰る生活に。
俺は嫁の側にいたいんだ。




