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【完結】真壁レオは今日も重い 〜独占欲強めな白銀狼に溺愛されています〜  作者: ほしよみ
第一章

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真壁レオ10

エントランス前に車を停める。

レオはすぐに運転席を降り、助手席のドアを開いた。

完璧だった。

ここまで来る間に、脳内で三回シミュレーションした成果である。

ドアを開ける角度。

立ち位置。

視線。

全部確認済み。

よし。

自然だ。

「ありがとうございます」

唯衣は少し驚いたように笑いながら助手席へ乗り込む。

レオは静かにドアを閉めた。

……成功。

かなりスマートにいけた。

内心で小さくガッツポーズを決めながら運転席へ戻る。

シートベルトを締めたところで、唯衣がこちらを見た。

「統括って、エスコートすごくスマートですね」

「……は?」

一瞬、脳が止まる。

「わたし、あんな風にされたの初めてで……ちょっとトキメいちゃいました」

にこっと笑う。

その瞬間。

レオの心臓が撃ち抜かれた。

ぼふっ。

白銀の耳が飛び出す。

さらに、尻尾まで出た。

「……っ!!」

やってしまった。

本能が喜びすぎた。

「統括! 耳!」

唯衣の目が一気に輝く。

「あっ、しっぽまで! かわいいです!」

かわ……。

レオの脳が停止する。

「撫でてもいいですか?」

「えっ」

反射的に振り向く。

「撫でてくれるの?」

思わず素で返してしまった。

しまった。

統括モードが死んでる。

「いや、待て、今は駄目だ」

耳を押さえながら必死に理性を繋ぐ。

「運転中だから……!」

危ない。

色んな意味で危ない。

撫でられたら絶対しっぽ振る。

「そ、それより夕飯は」

強引に話題を変える。

「食べてないだろ」

「あっ、そうなんです。お腹空きましたね」

呑気な返事。

かわいい。

「統括は夕飯どうされるんですか?」

「オレは適当に済ませる予定だった」

すると唯衣は、ぱっと表情を明るくした。

「でしたら、うちに作り置きのおかずでよかったら食べていきます?」

沈黙。

レオの脳内で。

警報が鳴った。

(家)

(唯衣の家)

(入っていい)

(合法?)

(待て落ち着け)

(無理)

耳と尻尾が限界だった。

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