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それぞれの戦い 朝倉環5
タイムリミット残り一日
再治験が始まった。
きっとこれが最後の挑戦だろう。
失敗は許されない。
時間も残されていない。
研究室中がモニターを見つめていた。
誰も喋らない。
誰も席を立たない。
ただ結果を待つ。
そして。
解毒効果確認。
副作用なし。
一拍遅れて歓声が上がった。
誰かが机を叩く。
誰かが拳を握る。
本家から派遣された技術者の中には、
涙を流す者までいた。
成功だ。
朝倉は大きく息を吐いた。
全身から力が抜けていく。
気が付けば椅子に深くもたれかかっていた。
「……寝れる」
誰にも聞こえない声だった。
その日の夜。
真壁統括の世話役から連絡が入る。
『若様へ投与します』
短い報告だった。
朝倉はしばらく画面を見つめる。
それから指を動かした。
『結果だけください』
送信。
それだけだった。
スマートフォンを握ったまま目を閉じる。
統括が助かるか。
助からないか。
今できることはもうない。
朝倉環は、そのまま深い眠りへ落ちていった。
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X「真壁レオは今日も重い」
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