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盗賊は聖女に愛される  作者: ton
3章
44/53

ギルドで冒険者!

「はーい!これで登録は終わりよ!

受けられる依頼はあっちの掲示板のEとFね。

Dはもう1ランク上がってからよ!

ランクは稼いだ金額が一定金額になると上がるわ。」

バニーな受付のお姉さんは俺達に冒険者証を手渡しして、掲示板を指差した。


掲示板に行って見てみると、EとかFは収集ものかペットの捜索ものばかり。

しかももちろん金額は低い。これではいつまでかかるか分からない。


「俺、これ1ランク上がる前に退屈すぎてやめそうだわ。」

「同じく」

そう話していると、シルヴィが一枚の依頼書をむしりとっている。

これは…薬草の収集?


「おーい!うさぎ!!」

「う…うさぎって、何?何か聞きたいことでもあるの?」

「この依頼なんだが…。」


シルヴィがなにやらさっきのバニーな受付嬢と話している。

話終わって戻ってきたシルヴィは何やらニッコニコだ。


「これをやる。」

さっきの薬草依頼の依頼書を見てみる。

俺達の住んでいた山にもあった、風邪などに使う、常備薬になる薬草だ。


「え~!また地味なのを…。」

「ふっふっふ そうでもないぞ!」

不満気なフェイをひきつれて、来たのは王都の公園だ。


…えーと、公園、だよな。ただの。


「あった!!!」

シルヴィは端の芝などが植えられているところに、さっきの薬草を見つけた。

これね…見た目があんまりきれいじゃなくて、ちょっと不気味な黒っぽい青色だからすぐわかる。

効くんだけど、子供が怖がって飲まない色してるんだよな。


ただ…

「シルヴィちゃん、ここ、一本しかないけど。」

…うん、俺にも1本しか見えないけどね。


「まぁ、みてろ」

シルヴィはすっと杖を出す。

そして小声で…



≪目覚めよ≫



杖を振るとその杖の端からキラキラと光の粒が舞い…

ブワッ と、さっきの薬草が一気に生えた。


「どうだ!スゴいだろう!!」


えっへん と鼻高々なシルヴィだが、どう見ても、のどかな公園が不気味な公園になってしまっているぞ!!!

パッと見、魔界に迷いこんだようにしか見えないから!!

ほら!散歩してる親子連れの子供、ビビって泣いてるし!!


「これはいっぱいあっても全部引き取って貰えるらしいから、たくさん採ってギルドに持っていこう!!」


…確かにいいアイディアだ。


…いいアイディアなんだけど…。



「…まさかこの広い敷地の薬草、全部俺達で刈るの…???」

延々と続く、青黒い絨毯。

薬草よりも真っ青になる俺達。



「そうだぞ!!フェイ、頑張れ!!」

「俺だけかよ!!」



…結局3人で頑張って刈り終えたのが夕日が沈む頃で…。

なんとかギルドが閉まる前に引き取って貰えて、ひとつレベルが上がりましたとさ。




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