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盗賊は聖女に愛される  作者: ton
3章
33/53

遭遇

フェイからの、リードワース視点です。

「さーって、どうするよ、コレ?」

「……わたしに考えがある。

うまくいけばザイラスも…。」


そういうと、シルヴィちゃんは荷物を漁りはじめた。


---------------



「おーっ、着いた着いた!!」


船が着くなり、ラクスは一番乗りで外に出る。

子供か!




フュエール監獄。



前王が作ったと言われる、堅牢さを誇る屈指の監獄だ。

その牢はすべてが黒い鉄でできており、この国の重犯罪者…

特に政治犯、連続殺人犯などを捕らえておくのに使っている監獄だ。


報告では、連絡をとるための魔法便が救いを求めてきたあと、一切連絡が途絶えてしまったとある。


…犯罪者が反乱を起こした と、考えるのが普通だろう。


「バカ王!先に行って怪我しても治してあげませんからね!!」

そう私が声をかけると、ラクスは


「……?ここって監獄だろ?誰かいるのか?


人のいる気配が無いんだが。」


と、不思議そうな顔をした。

直感型のラクスの勘は外れたためしがない。

……何か大変なことが起きているのか…。



私はラクスと供を連れ、連絡通路から中に入る。

物音もない。

整然と広がる黒の鉄の空間。



そこに



「えっ……????」




現れた白銀の妖精。




「シルヴィ……!!?」



私達が追っていた白き華。

シルヴィの姿があった。



「久しぶり。」

「なっ…なんでこんなところに!?」


にっこりと微笑むシルヴィは相変わらず聖女のようだ。



「シ~ル~ヴ~ィ~!!!!!」


抱きついていくラクスをシルヴィは杖で思いっきり殴って払い除ける。

うん、私が教えた通りにできているわね。


「心配していたんだぞ!!

勝手にルーベンダールを出ていくなんて!」


「あんたがわたしを嫁に考えてるとかいうからだ!

わたしにとってはラクスとリードは拾ってくれてから、父と母みたいなもんなのに!」



「好みに育てていただきますして何が悪い!!!」



今度は私とシルヴィ、二人の杖がバカ王の頭を撲殺するかのように連打だ。



「…はぁ、理由はわかったけど、勝手に出ていくなんて、心配かけていたのは悪いことだとシルヴィも分かっているでしょう?」


そう言うと、黙ってこくっと頷く。


「ごめん…なさい。」


そういって落ち込んだ顔をするシルヴィは堪らなくかわいい!

私はシルヴィを抱きしめ、頭をなでなでする。

小さい頃から見ているから、妹みたいな感じなのよね。


…ん?シルヴィ、私の事母って言ってた?



「悪いんだけど…リード……お願いがあるんだ。」



そういうと、シルヴィは私たちを連れて走りだした。

どうしてシルヴィがこんなところにいたのかは、その後で知ることになる。

シルヴィの話し方はラクス譲り。

性格はリードワース譲りです。

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