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盗賊は聖女に愛される  作者: ton
1章
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揃い踏み

シルヴィは事も無げにザイラスに駆け寄った。

ザイラスはシルヴィちゃんを見た途端、そちらをむいて呆けている。

何が起きたんだ?



「ザイラス。辛かったろう。

これからは私がずっとそばにいてやるからな。」



そう言うと、シルヴィちゃんはザイラスに抱きつき、首に腕を回してザイラスの背を撫でた。



それを聞いたザイラスは、なんだか幸せそうにふふっと笑って。

うなだれたようにカクリと気絶。

気がつけば黒い翼も消えていた。




なんだあれ!なんだあれ!

猛獣使いなの?!シルヴィちゃん!!




愛しそうにザイラスの背をなで続けるシルヴィちゃん。

まるでそこだけ浄化された聖域に迷いこんだようで、なんだかちょっと涙がでそうになったのはザイラスには秘密だ。




「今ならにげられるぞ、紫の魔法師」



そんな聖域から、チラリと魔法師を見やる視線。

冷ややかな菫色の瞳は、今まで見てきたシルヴィちゃんとは大違いで…背筋が凍った。



「優しいザイラスに暗黒魔法まで使わせるなんて、本当は生かしておくのも腹立たしいんだが。

この先ザイラス達を狙わないなら許してやるぞ。」



「……なぁに、その上から目線。

今時の若者には言葉遣いから教えなきゃならないのかしら。

その子さえ起きてなければ負ける気はしないわよっ!!」



パチパチと、魔法師の手にまた雷の魔法が生成されていく。

あ~せっかく落ち着いたのに!

なんで煽ったんですかねぇシルヴィちゃんはぁ~!!!!!





「……だからバカは嫌いなんだ。」





魔法師が投げつけた雷の魔法は、勢いよくシルヴィにまっすぐ向かっていく。

その勢いは凄まじく速く、もう避けることはできない…!!

見たくない現状に瞳を閉じた、その刹那。






バシン!!!!





え……?


「は……?!」


「邪魔するな。」




…え~と。

気のせいでなければ…

今持っている手の杖で、力業ではねのけましたね……?


魔法つかうやつそれ!バットじゃないから!!




その攻撃が怒りのツボをついたのか、シルヴィちゃんは気絶したザイラスを横たえると、ゆらりと立ち上がった。


「言うことが聞けないみたいだな。

わたしはザイラスのように優しくはないんだ。

……地獄で反省してきたらいい。」




目の前に杖を掴んで横にしたシルヴィちゃんの瞳に。

一瞬ちらりと舞ったのは炎だったか。





≪目覚めよ≫







ドガァァァッッ!!!!!!





シルヴィちゃんが一言唱えると。

魔法師めがけて足元の土がまるで針山のように隆起する。




「ッガァアアァアァ!!!!!」





魔法師はその針山に身体を貫かれ、吐血すると。

…そのままピクリともしなくなった。






死んだ……のか???




よく隆起した土地を見れば。

「なんだこれ……樹の根???」


その樹の根はおよそ根っことは言えないくらいに輝いていて。

まるで生き物のようにうねうねと動いている。

こいつが動き出したから、足元の土が隆起したのか。



「珍しいか?

…ああ、見たことなかったか。さすがに光魔法は。」



光魔法?

にしては随分邪悪な使い方…。じゃなくて。


あれ?それどっかで聞きましたよ。

さっき思い出した文献に確か載っていたような…。




「聖女のあたししか使えない魔法だからな!」





ニヤリと毒をもった笑顔で微笑んだ。






聖女?

シルヴィちゃんが??



あれ…ということは。

もしかして…。


思い至って、冷や汗が出た。


それって、もしかしてもしかしなくても。




ここに伝承の魔王と聖女が揃ってるっていうことですねーーーーっ!!!!




次から新章です。

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