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Episode.45 冒険者ギルド

冒険者ギルドの扉を押し開けると、途端に熱気とざわめきに包まれた。

広いホールには酒場が併設され、

長いテーブルには屈強な冒険者たちが腰を下ろし、豪快に酒をあおっている。

焼き肉の香ばしい匂いが漂い、給仕の娘が忙しそうに料理を運んでいた。


「すごい……村のお祭りより賑やかだ!」


リナは目を丸くする。アルトもごくりと唾を飲み込んだ。

二人は人々の視線を少し気にしながら、受付へと向かった。

カウンターには落ち着いた雰囲気の女性職員が座っており、

にこやかに声をかけてきた。


「ようこそ、冒険者ギルドへ。

 本日はどのようなご用件でしょうか?」


「俺たち、冒険者になりたいんだ!」


手続きを進めると、受付の職員はニコッと微笑んだ。


「冒険者登録には簡単な実技試験が必要です。

 案内いたしますね」


案内された訓練場には、見覚えのある男が立っていた。


「おお、やっぱりお前らか。面白い縁だな」


豪快に笑ったのは、先ほど門で助けてくれた冒険者――クロードだった。


「試験官は俺だ。心配すんな、命を取る気はない。

 ただし、全力でお前らの力を見せてくれよ!」


木剣を抜き、アルトとリナは構える。

クロードも訓練用の木剣を手に取り、構えた。

試験はすぐに始まり、クロードから踏み込んだ。


「さあ、いくぞ!」


クロードの動きは速く、圧力に押されそうになる。

それでも二人は幼い頃から共に剣を振った経験を思い出し、

互いに背中を預け合った。


「アルト、伏せて!」


「リナ、右だ!」


アルトの隙をリナの斬撃が補い、リナの攻撃をアルトが後押しする。

呼吸が噛み合った瞬間、二人の攻防一体の動きにクロードが満足げに剣を収めた。


「合格だ。お前ら、ただの田舎の小僧じゃねえな」


汗だくで立ち尽くす二人に、受付の職員が銀色のプレートを差し出す。


「はあ……はあ……え、これ……」


「おめでとうございます。

 これであなた方は正式に冒険者です」


アルトとリナは互いに笑顔を交わした。

長年の夢が、今ここで叶ったのだ。

試験を終えると、ギルド併設の食堂に案内され、二人は温かいスープと肉料理を味わった。

緊張が解けたせいか、空腹も手伝って一気に平らげる。


「ふふっ、いい食べっぷりだね!」


明るい声に顔を上げると、

綺麗な金髪にニヤッと微笑んだ看板娘が皿を抱えて立っていた。


「私はミア。ここで働いてるの。

 君たち見ない顔だね〜、新人さんかな?よろしくね!」


陽気に笑うその姿に、リナは少し呆気にとられ、アルトは赤面した。


「うん、私たち今日この街に着いたばっかりなの」


「なるほどね〜!

 あ、そうだ、道具を揃えるなら《ガルド鍛冶店》と《オルネ雑貨屋》がおすすめだよ。

 みんな最初はそこに行くんだ」


ミアは親切に教えてくれる。

食事を終え、二人は立ち上がった。


「ありがとう、ミア。また来るよ!」


「うん! 絶対だよ!」


ギルドの扉を出ると、高級そうな漆黒の衣装を身に纏った金髪の少年が立っていた。


「邪魔だ!どけ! 僕はこの街の領主の息子、ルーカスだ!」


2人の前に立っていたのは、この街アステルの領主の息子だった――。

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