やっぱり過保護
あれから目が覚めると、悠仁はもういなくなっていて驚いた。それにいつもはパジャマのボタンを上までしめることはないのにしまっていて息が苦しかったのですぐに2つくらい外した。
まだふらふらはするものの、さっきよりも良くなっていたので、そばにおいてある薬を飲んでリビングに行った。
(…松葉杖が震えてる)
「玲花!寝ていなきゃ駄目じゃないか」
「そうよ、玲花はまだ本調子じゃないんだから」
私は二人に勢いよく説得され、大丈夫だと言ったのに幸人兄様に最近悠仁にされたばかりの「姫様抱き」をされた。いくら兄妹とは言え、恥ずかしくて死にそうだ。
そう思っていたら、幸人兄様に頭をふわっと撫でられた。
(頭を撫でられて、気持ちいいな)
いつの間にか自分のベットの上に下ろされていた。
「玲花は、僕の大切な宝物だから、無理はしてほしくないんだよ。……分かってほしいな。僕は、自分で分かってるけどシスコンだから、もしも玲花が死んでしまうことがあれば僕も後を追って死ぬよ」
「同じく私もね」
(それは……)
「それは駄目です」
「僕達も同じだよ」
そうか、私が幸人兄様や玲奈姉様を失うのが怖いように、二人も私を失うのが怖いのか。私は、自分のことしか考えていなかった。私の行動ひとつで、誰かが悲しむんだ。
今まで自分の体を少しも大切にしてこなかったけど、家族のためにも大事にしよう。この体も強くはないんだし、調子に乗っていたら過労で死んでしまう。
京子も晴樹に止めてもらっていなかったら、あのまま死んでいただろう。……そのあと病気で死んでしまったけど。
過労でなくても、死ぬ可能性なんていくらでもあるんだし、気をつけないといけない。もしかしたら、晴樹もあのあと死んでしまった……?
でも晴樹はそんなことで、死ぬようなことはしないはずだ。会社も背負っているんだから。
「分かりました。昨日で宿題も全て終わらせてしまいましたし、今日は大人しくしています」
「ふぅ…よかった」
「本は読んでいいですか?」
なにもしないのはさすがにつらい。
「少しだけならね。心配だから書庫にいくときは僕もついていくよ」
「私もついていくわ!」
(いつものことだけど、じっと観察されると恥ずかしいわね)
私は幸人兄様に本日二度目の「姫様抱き」をされて、もうどうにでもなれと思い体を預けていたら書庫についた。
そして私は二人に見届けられながら、本を選んだ。高いところの本を取ろうとすると、幸人兄様がとってくれて、とても助かった。
部屋に戻って本を読み始め、一時間くらいで取り上げられてしまった。一時間は酷い気がする。せめて二時間はほしい。
「お風呂に入って早く寝てね」
何だかノーとは言わせないと言われている気がして、私は大人しく
「イエス」
と返事をした。
(あれ……)
つい発音の悪い英語で返事をしてしまった。もっと上手に言えるのに。……そこじゃないか。
「じゃあ僕がお風呂までついて……」
「かなくていいですから!自分で行けますから!」
粘る幸人兄様を何とか説得して、一人でお風呂に向かった。
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ちゃぽん
足のギプスが外れて、あと少しで治ると言われたけど「まだ完全に治っている訳じゃないから包帯はしておいて」と言われ、包帯と松葉杖は使っているが、手すりを使ってなら歩ける。
(二人とも、過保護なんだから)
まあ結果的に私が原因だから、何も言えないけど。
(あと少しで賀奈子さんの別荘かぁ)
今まで友達がいなかったから、そう言うイベントは初めてで、私らしくなくウキウキしてしまっている。どんなことをするんだろうか。
恋ばなしとか?……話す内容がない。前世の事でも話すか?……美月さんには分からないだろうから却下。
自分の趣味について話すか?……眼鏡集めと言う趣味は聞いても面白くないだろう。
(あぁぁあ!!)
最近の子は何をしているのか分からない!……私も最近の子なのに。……一応。
なに話したらいいんだろう。
(うーん)
考え込んでしまって、いつの間にかのぼせていた。
早く上がろう。
お風呂から上がってすぐ、冷たい水を一気飲みした。頭がキーンとなった。
最近の玲花ちゃんはちょっと抜けてますね……。好きな話や、好きなキャラ、なんでもいいので伊戸菜に教えてください。番外編リクエストなどもありましたら出来る限り答えます。
これからも頑張ります!




