↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/9

Ep2. 新しい職業

調理場を借り、下処理を終えた魚に香草を詰めて焼いた。エリゼはちょうど今起きてきたようで、魚の香草蒸しの香りが気になるようだった。


エリゼは狼の群れから助けてくれたお礼だと気前よく俺の分の宿代も払ってくれたのが、内心申し訳なさで一杯だった。変わりと言ってはなんだが、朝食に誘う。


「おお、オーデンは飯も作れるのか。おお、これ美味いな!!良ければ私とパーティーでも組んで冒険家業でもやるか?」

折角のお誘いだが断る、俺には俺の目的がある。そうだ!西にあるという伝説の湖!今朝話しをした衛兵のおっちゃん曰く、50cm級のキングサーモンがうじゃうじゃと生息しているらしい!!巨大なサーモンを釣るのは男のロマンだ!!!


「な、なんだと?!サーモンごときが私の誘いを上回る理由になるとは」

エリゼはその場に膝から崩れ落ちた、俺はパーティーへのお誘いを丁重に断ったつもりなのだが、取りあえず食べ終えた食器を片付ける。


ティロ〜〜ん

この世界には存在しない機械音声が鳴り響く。あたりを見回すが音源となるそれらしきものはどこにもない。


「本日、釣果5匹。経験値が100プラスされました。経験値をスキル強化に割り当てて下さい」

初めて俺の目の前に現れたタッチパネル。この音声も俺にしか聞こえないのか誰を見向きもしない。タッチパネルをスライドさせスキルの欄を見る。



スキル

・無限給弾(時間制限有 30分) level.1

・物資補給リュック(日に3回) level.2

・釣りの女神の奇跡(釣果アップ)level.1


釣果アップのスキルだと?!

「女神のスキルは使用すると1時間の間、魚が釣れる確率が1%上乗せされます。」


音声ガイドは俺の疑問に答えた。ということは、レベル100になれば1時間釣りして何も釣れないということはなくなるということか?!

「はい、そうなります」


俺は早速今朝釣った魚の経験値を全て釣果アップのスキルにブチ込んだ。レベル2に上がる。テンションが上がった俺は一人でガッツポーズを取った。


「おいどうしたんだ?さっきからおかしな行動ををして」

一連の動きを端から見ていたエリゼは変人を見る目でこちらを見ている。スキルの事を話しても良いのだが、俺は物騒なスキルも保有していた。

あまり大っぴらに言うことでもない。そう考えた俺はスキルの事は今伏せて置くことにした。



さて朝食後、職探しにギルドへ向かう準備をした。

エリゼの淹れたコーヒーのような温かい飲み物は大変美味しく、竹の水筒に残りを入れる。この世界の味付けや食材は元の世界と通じるものがある。特に料理の香辛料は多めで東南アジアの料理みたいなものが多い。そーいや、あのおっさん白身魚はフィッシュ・アンド・チップス風に揚げたものが定番でこの街の名物だといってたっけか。今度、近くの大衆食堂にも行ってみよう。


そうこう考えているうちにギルドに到着。

受付のネェちゃんは色っぽく、布面積が少ない衣装を着ていた。何でも冒険者は血の気の多いやつが多く、少しでも場を和ませるためだとか、、、。

冒険者登録を済ませ依頼掲示板を見たが、今現在この都市は異民族との紛争で冒険者クエストは全てキャンセルされているらしい。 


オネェさんから説明を受けると今すぐ斡旋してくれる職は3年縛りで入隊する義勇軍と前線勤務満期が2ヶ月の傭兵かの2択しかないそうだ。


「んじゃ、私達2人は傭兵2ヶ月でお願いしまーす!」遅れてやってきたエリゼが横から割り込み、書類に俺の名前も署名してしまった。


「ありがとうございます!実は人数が足りなくてこまってたんですぅ!!!」オネェさんは俺の手を取り胸元まで手を近づけると妖艶な笑顔で微笑んだ。


「なに鼻の下伸ばしてんだよエロガキ」

エリゼは俺の脇腹を小突く。


傭兵は2ヶ月の契約で報酬は金貨6枚(日本円換算で60万円)。報酬が高額な理由は戦闘地域が鉱山地帯で、奪還後に採掘される予定の鉱物は高値で売れるとかで色を付けているのだそう。

報酬は現地について4割、期限満了後に6割が支払われる予定。派遣先は西のオルデア湖周辺の紛争地帯。オルデア湖とは今朝衛兵のオッチャンが言っていたキングサーモンの聖地だ。そうと決まれば早速装備を点検して資材を集め、明日の出発に備えなければならない。

受付のオネェさんは書類の詰まったファイルを開く、オネェさんは資料を指差し、明日の早朝ギルド前の噴水広場に迎えの馬車が来るので担当者の指示に従って乗車するよう教えてくれた。


「説明は以上になります。何かご質問はありますか?」

「ありません!」

「では、よろしくお願いいたしますね」

「はい!」


異世界転生した翌日、俺の新しい職業は期限付きの傭兵に決まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。