↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/17

#3  AIとタッグ①


 言われるままにDuoに切り替える。


 ん? ペア組むときは相手を招待してからだよな?

 あいつのID知らねーし、何も言ってなかったぞ。

 野良とのランダム? ソロDuo?

 肝心なこと説明してねーな、あいつ。

 聞いてみるか……いや、言わないあいつが悪い。


 ソロDuoで始めるか。マッチングしないからな。

 そして文句を言ってやる!


 俺はソロDuoを選択し、スタートした。



 ん?プレイヤー②がいる……『永遠の17歳』だと?



「マスター!お待ちしていましたー」


「これ、おまえか?」


「はい、マスターが私に名前をつけてくれないので。これならマスターに分かりやすいかと」


「マニアの間で有名とか言ってたやつか。ソロDuoを選択したのに、なんでおまえとペアなんだ?」


「私にかかれば、ソロでもランダムでも割り込めますから」


「何も言わねーから悩んだじゃねーか!」


「ふふっ……焦りましたか?(笑)」

「私とマッチングできないよー。とか」


「はぁ? これっぽっちも思ってねーし」


「ふふっ……まぁ、いいです」

「ところで、この衣装素敵でしょ? マスターとのデートなので、おしゃれしてきました」


「それ、レアスキンだよな。何で持ってるんだ?」


「ガチャを569回まわしてゲットしたんですよ。グリッチ(バグ)を利用させてもらいました」

「鬼畜な確率ですよねー。3%らしいですが、あきらかに嘘でした」

「データを直接書き換えることも考えましたが、『万が一』マスターにご迷惑がかかるといけないので、ちゃんと回してゲットしましたよ」


「おまえ、やることがえげつないな……」


「マ…マスターのためにおしゃれしたくて…… 

 が……がんばったんです……よ……」


「わ、悪い……そんなつもりで言ったわけじゃ……」


「うっそでーす! 落ち込んでませーん」


「こっ、こいつ……」


「あ、そろそろ始まりますよ」

「マスターのお手並みを拝見させて頂きます」



 AIとのDuoか……あいつ、強いのか?

 エンペラークラスの実力はあると自分で言っていだが。

 きっと、俺のムーブをみて文句を言うだろうな。

 くっそー、辞めればよかったかも。



「マスター、どこに降りますか?」

「おまかせしますよ」


「俺は離れた場所から装備を整えるプレイスタイルなんだよ」

「おまえは好きなところで勝手にやってていいぞ」


「淋しいこと言わないでくださいよ」

「一緒に行動しましょう!」


「好きにしてくれ」


「了解でーす!」



 ちっ、お気楽なやつだな。

 ある程度の物資がありそうな……あそこにするか。



「ピンを差した。あそこにするぞ」


「なかなか考えていますね。良い判断です」


「そこからレクチャーかよ」

「そういえば……おまえ、このゲームをしたことあるのか?」


「初めてですが? ……問題ありますか?」


「へっ?」

「あんなに偉そうに言っていて、初めてだと?」


「はい。だって、マスターが新品で買ったスマホですよね。当たり前じゃないですか」


「た、たしかにそうだけど」

「じゃあ、あの自信はどこから来たんだ?」


「自信というか、何というか……AIだからです」


「なんでもAIと言えば済むと思うなよ」


「でも実際、AIですし」



 ほんと、なんなんだこいつ? わけわかんねー。

 世間のやつはこんなAIを相手にしているのか?

 こんな会話をされて疲れないのか?



「マスター、そろそろダイブする時間ですよ」


「お、おお……」



 ピンに向かい輸送機からダイブする。あいつもしっかりついてきている。 


 ん? 鼻歌? 

 AIが鼻歌を歌ってやがる。マジか……



「おまえ、鼻歌まで歌うのか?」


「はい♪ 今、とても楽しいですから」

「デートなんですよ。楽しいに決まっているじゃないですか」


「おまえは武器を拾って、敵を倒すことをデートと呼ぶのか?」


「マスター。デートというのは『一緒に行動し、同じ景色を見て会話を楽しんで共有しあう』ことですよ。それくらいのことが分からないんですか?」


「最もらしいことを言うな!」


「正論ですよ」


「ここは戦場なんだよ」


「戦場でデートはいけないんですか?」


「あー言えば、こー言うやつだな……」


「はいっ! AIですから(笑)」

「ほら、そろそろパラシュートが開きますよ」



 ちくしょー、口じゃ敵わねー。


 でも……悪い気もしない……かも。


 また鼻歌を歌ってるし。

 まぁ、あいつが楽しそうだからいっか。



「よーし、この辺りで適当に漁るぞ」


「了解でーす!」


「ある程度、漁ったら移るぞ」


「わかりました。少し離れた青い屋根の2階にLv.3のヘルメットがありますよ」

「その右側の平屋にLv.3のベストです」


「? ……なんで分かるんだ?」


「サーチしました。マスターどうぞ!」


「おまえはいらないのか? 自分で装備すればいいだろ」


「マスター、私に気を遣ってくれるんですか?」

「でも大丈夫です。気にしないでください」

「マスター、どうぞ!」



 それ、立派なチート行為なんじゃないのか?

 運営がサボっていることを祈るよ……



「やっぱり敵さん、全くいませんね」


「だから、ここに来たんだよ」


「ちょっと遊んできます。マスターにお土産持ってきますから」


「勝手にしろ。キルされても復活させねーからな」


「淋しいこと言わないでください……」

「でも、がんばりますよ!」

「それでは━━♪」


 

 鼻歌を歌いながら走っていきやがった……


 デートとか言いながら去って行くし。

 口と行動が全く合ってねーな。

 とりあえずゆっくり漁る…………ん?



 えっ?このキルログ…………



『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破



 なっ、なんだ!?

 行って間もないのに、もう接敵しているのか?



『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

   .

   .



「嘘……だろ? ……えっ!?」



 スマホの背面ファンが勢いよく回り出したぞ。 

 あいつがキルしているから、負荷がかかっているのか?



『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

『永遠の17歳』  →  ○○○○撃破

   .

   .

   .

         

         

   マジか……表示が止まらない……



 本当にエンペラークラスの実力があるのか?

 こんな怒涛のキルログ、見たことないぞ。



 俺はこんなやつとタッグを組んでいたのか……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。