80/102
80話
シンの提案に驚いたのか、愛那は目を見開いた。
「合体技ですか!? とても強力な魔法ですが、今から練習しても間に合わないと思いますよ!」
「せっかくだし、タッグバトルくらいでしか役に立たない合体技を試してみようぜ」
「…いいですけど『シャドウ・エクスプロージョン』なんて、ほぼロマン技ですよ?」
愛那は若干困惑しながらも、マジックギアのディスプレイをタッチして、『シャドウ・エクスプロージョン』をインストールする。
「ボクもインストールしなきゃ」
「その必要はない。インストールするのは愛那だけでいいぜ。『シャドウ・エクスプロージョン』は愛那が魔力を貯めた後、祐乃から魔力を吸収して放つ魔法だ」
「ボクは愛那ちゃんに合わせて魔力を貯めればいいの?」
「そういうことだ」
この言葉に祐乃は、ほっと安心する。
(愛那ちゃんがいてくれる。ボクは大丈夫だ…愛那ちゃんに任せればボクは勝てる…!)
どこか肩の荷が下り、祐乃はふぅと息を吐いた。
おかげで沸々と自信が湧いてくる。
――魔力を貯めるだけなら、ボクにもできる。
(愛那ちゃんがいてくれる…だから大丈夫…ボクは1人じゃない…)
祐乃の顔に生気が宿る。
明るく、どこか自信に満ちた表情であったが――シンの顔は険しかった。
「判断、間違えたかもしれねぇな」




