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【完結】異世界転生したんだが神から貰った最強スキル【神チート】がクソ仕様  作者: Darjack
第2章

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22/63

第22話 魔の牙

リョージは——グロスの斧の柄を素手で掴んだ。


「……え?」

グロスの目が見開かれる。


巴投げのように後ろに転がりながら斧を奪い取り、ブレイキンよろしく背中で地面をぐるりと横回転してグロスの足首を薙いだ。

「いげぇえええ!」


総身に知恵が回りかね。

がら空きだった足元を払われたグロスが盛大に転倒した。

リョージは振り上げた斧をそのままグロスの顔面に叩き込んだ。


ガシャン!(年齢条項に抵触するため映像には修正が入っております)


「《鉄壁のグロス》が……!」

「嘘だろ……!」

周囲の盗賊たちが絶句する。


グロスの斧をブンと振った。

重量感のある、いい武器だ。


「来い」

呟いて、リョージは斧を構えた。


グロスよりも軽々と斧を振り回すリョージを見て盗賊共は何を思うのか。


顔を見合わせタイミングを合わせた盗賊たちが一斉に襲いかかってくる。

カモンベイベー♪

斧を振るう。

一振りで三人が吹き飛ぶ。


また振るう。

五人が倒れる。


(よぉし。これなら戦える)

_______________________

【警告更新】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在増加

現在敵対数:103名 → 158名

_______________________

(まだ増えるのか……)


斧を振るう。

また振るう。振って振ってまた振って。


ヘイヘイホー

盗賊たちが次々と倒れていく。


ヘイヘイホー

だが、奥からさらに盗賊が現れる。

_______________________

【警告更新】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在増加

現在敵対数:158名 → 224名

_______________________

(200超えた……どれだけいるんだ)

_______________________

【警告更新】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在増加

現在敵対数:224名 → 317名

_______________________

(300……!おいい!)


そのとき――

「よう、若造!」

大きな声が響いた。

盗賊たちが道を開け、一人の男が進み出てくる。(またかよ)


筋骨隆々とした体格。顔に傷跡。二本の剣をくるくるとジャグリングのピンみたいに回している。器用だな。


男の周囲に、十数人の盗賊が従っている。ニヤニヤと小物共の顔に張り付いた笑い顔がムカつく。


「俺は《双剣のバルガ》。この黒狼団の幹部だ」

バルガと名乗った男が、ニヤリと笑った。

既視感しかない。


「てめぇ、俺たちの仲間を随分殺してくれたじゃねぇか」

デモンストレーションは終わったのか、バルガが双剣を構える。


「だが、もう終わりだ。俺が相手してやる」

周囲の盗賊たちがゲラゲラと笑う。


「バルガの兄貴なら勝てる!」

「あんなガキ楽勝だぁ!」


バルガは一歩前に出る。

「お前、俺らが拉致った娘たちを助けに来たんだろう?」

ニヤケ顔が癪に障る。お前の双剣も奪ってやろうか。


……たち? 今、たちって言った? ザーラの他にも女の人居るのか?

それは想定外だけど。まぁいい、ザーラと一緒に助けるのみだ。


質問には答えず黙っているリョージに何を思ったのか、バルガは言った。

「あちゃー――残念だったなぁ」

バルガの笑みが、邪悪に歪む。

「お前が助けに来た街娘たち、もう全員手遅れだぜ?」

「……何?」


「頭目が楽しんだ後で俺たち全員でマワしたからなぁ」

「……」

「一人残らずな。特にあの踊り子、最高だったぜ!」

バルガがゲラゲラと笑う。


「泣き叫ぶ声が最高だった!『やめて』『助けて』って、何度も何度も叫んでたぜ!」

「……」

「その顔、いいねぇ!もっと教えてやろうか?あの踊り子、最初は抵抗してたけど、最後は――」


頭の中で、何かがブチ切れる音がした。

リョージは右手を前に突き出した。

「――《アイス・ランス》」


空気が凍りつく。

バルガの目の前に、円形の魔法陣が出現した。

「な――まほ……?!」


バルガの言葉が止まる。

魔法陣から発射された氷の槍が、バルガのよくしゃべる減らず口を貫いた。

いや、バルガだけではない。


次々と展開された魔法陣から放たれた槍はバルガの後ろにいた盗賊たち、十数人を貫通し、さらに後方の盗賊たちまで巻き込んで、合計30人以上が氷の槍に串刺しになった。


「「「ぐ、ぎゃああああああ!」」」


暗闇に悲鳴の合唱が鳴り響く。

氷の槍が砕け、盗賊たちが倒れる。

_______________________

【スキル発動】

神チート〈ver.0.5.5β〉:魔法発動アイス・ランス×17

消費MP:850

残MP:6,294 /8,200

_______________________

(……カッとなって魔法を使ってしまった)

MPを温存するつもりだったのに。


リョージは深く息を吐いた。

反省はした、でも後悔はしていない。


斧を仕舞って双剣を手に取った。

両手でくるくると回すデモンストレーション。


さっきのバ……何とかより多く回しております。

「次、誰だ」

周囲の盗賊たちが、一斉に後ずさった。


「ひ、ひぃぃぃ!」

「化け物だ!」

盗賊たちが逃げ始める。


だが、逃がさない。

駆ける。

追う。

斬る。

……。


…………。


………………。


静寂が訪れた。

_______________________

【スキル発動完了】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在の殲滅を完了しました。

結果:黒狼団構成員798名 撃破

経過時間:26分37秒

獲得経験値:23,940

レベルアップ:Lv.82 → Lv.85

HP:8,200/8,200 → 8,500/8,500

MP:6,231/8,200 → 8,500/8,500

※アップデートの準備ができました。今すぐアップデートしますか?(Y/N)

_______________________

アホか! Nだ!


洞窟の中は、倒れた盗賊たちで埋め尽くされていた。

リョージは血まみれの双剣を肩に担ぎ、深く息を吐いた。

さっさと奥へ進む。

_______________________

【ナビゲーション】

神チート〈ver.0.5.5β〉:対象まで残り約100m

方角:直進

※アップデートの準備ができました。今すぐアップデートしますか?(Y/N)

_______________________

N……。


(もうすぐだ)

通路を進む。

松明の明かりが揺れている。

そして――


「全員倒してきたのか? とんでもないやつだな、小僧」

低い声が響いた。

通路の奥に一人の男が立っている。

中肉中背の体格。整った顔立ち。穏やかそうな笑みを浮かべている。

だが――

_______________________

【警告】

神チート〈ver.0.5.5β〉:強力な敵対存在を検知。

種別:魔族

推定レベル:500以上

推奨行動:最大警戒

※アップデートの準備ができました。今すぐアップデートしますか?(Y/N)

_______________________

しつこいな、N!


(魔族……!)

リョージは双剣を構えた。

男は笑った。

「殺すも殺したり800人か、いくらゴミカス共でもこれだけ集めるの大変だったんだぞ?」

男が肩をすくめる。


「まあいい。どうせ人間なんざ、使い捨ての駒だ」

男が指を鳴らした。

洞窟の奥から、何かを引きずる音。

そして――

盗賊たちに両腕を掴まれ、引きずられてきたのは――


猿ぐつわを嚙まされた、サラだった。


所々ギルドの制服は破れ、顔には涙の跡。それでも、サラはリョージを見て、目を見開いた。

「……サラ!」

リョージは叫んだ。


男が笑った。

「ああ、この女。可愛い娘だろう?」

男がサラの顎を掴む。


サラが身を捩るが、盗賊たちに押さえつけられそれ以上離れられない。

「悪いな、さっき俺がいただいちまったぜ?」

「……」

——部下と同じネタを使いまわしやがって。


「泣き叫ぶ声が最高だったぜ。『やめて』『助けて』って、何度も何度も叫んでた。初めてを俺がいただいて、いきなり経験人数10人超えは可哀そうだったな」

男の舌が、べろりとサラの頬を舐める。


サラが猿ぐつわ越しに、くぐもった悲鳴を上げる。

男はニヘラと笑った。

「どうした? 言葉もないか? 色男。もう手遅れなんだよ、汚れちまった売女なんかほっといてもうおうちに帰ったらどうだ?」


男は下種な弁舌を続けた。

「踊り子もな。他の女たちも全員だ。お前の大切な女たちは、全部俺たちがいただいてズタズタにしてやったのよぉ」


男の顔が、下劣な愉悦に歪む。

「帰らないならお前を殺した後、もう一度楽しませてもらうとしよう。お前の死体の目の前でな」

「……そうか」

リョージは低く言った。


男が高笑う。

「はっ! お前に何ができるってんだ?」

男の姿が洞窟の奥へと消えていく。

「追ってこい。来れるものならな! お前の相手は、この先で待っている」

男の声が、洞窟の暗闇に響く。

「……っ」

リョージは双剣を握り締め、男を追った。


通路を駆ける。

神チートの矢印は洞窟の奥を指し示している。

やがて、通路が開け――


巨大なホールに出た。

天井は高く、広さは大広間の数倍はある。

そして――

リョージは息を呑んだ。


ホール全体に、無数の黒い影。

黒い毛並み、鋭い牙、赤く光る目。


ダイアウルフの群れ。

数十、いや百を超える魔獣たちが、リョージを睨めつける。

『それいじょう、ちかづいたら、コロす』と。

_______________________

【警告】

神チート〈ver.0.5.5β〉:魔物を検知。

種別:ダイアウルフ

個体数:103

推定平均レベル:200以上

※アップデートの準備ができました。今すぐアップデートしますか?(Y/N)

_______________________

(103頭……! ダイアウルフは飼い慣らせないんじゃなかったのか?!)


同時に、盗賊の衣服や遺跡にダイアウルフの毛が残っていた謎が解けた。

何かの方法でダイアウルフを使役して移動に使っていたのか。


男は、ダイアウルフたちの後方に立っていた。

ダイアウルフに食われないのは魔族だからか?


「こいつらが俺の牙だ。貴様一人で、これを相手にできるか?」

男が嘲笑う。

リョージは――双剣を構えた。

「知らん、だがやる」

宣言した。


「そうか、せいぜい頑張れ。その間にお前の女としっぽりやっておくとしよう」

男が奥へ姿を消すのと同時に、ダイアウルフの群れは一斉にリョージに飛びかかってきた。

新作公開始めました、安心の完結保証付きです。


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短期集中投稿

次回以降の更新は

16日(土)8:00 12:00 20:00

17日(日)8:00 12:00 20:00

18日(月)8:00 12:00 20:00

以降20:00更新予定←事情により変更します。

19日(火)8:00 12:00 20:00

20日(水)8:00 12:00 20:00

21日(木)8:00 12:00 20:00

22日(金)8:00 12:00 20:00

23日(水)8:00 12:00 20:00

24日(木)8:00 20:00

25日(金)8:00 20:00

以降20:00更新予定

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