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【完結】異世界転生したんだが神から貰った最強スキル【神チート】がクソ仕様  作者: Darjack
第2章

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第21話 くっそー! やってやんよ〜〜

商都の夜は静かだった。


昼間の混乱が嘘のように、街は眠りについている。

衛兵たちが警戒を強めているのか、巡回の足音が時折響く。


リョージは人目を避けて北門へ向かった。

正門は閉ざされているが、問題ない。

北門の城壁——高さ十メートルはあろうかという石壁の前で、リョージは立ち止まった。

「神チート、頼む」

_______________________

【スキル発動】

神チート〈ver.0.5.5β〉:身体強化・魔力を使い身体能力を最適化します。

_______________________

膝を曲げ、地面を蹴る。

身体が宙を舞った。

城壁の石の凹凸に指先を引っかけ、一瞬で壁を駆け上がる。


おー! ワイヤーアクションで吊られているみたいだ!

実写映画化! かみんぐすーん!

壁の頂上に到達し、そのまま反対側へ跳ぶ。あ~れ~。


——シュタッ。

重力を無視したかのような音もない着地。

神チート、ハンパねぇ。


天に向けて顔を上げる。

「——ザーラ」

呟いて、リョージは夜の闇に溶け込んでいった。


森の中を駆ける。

月明かりが木々の間から差し込み、走馬灯のように地面を斑模様に照らしていく。

_______________________

【ナビゲーション】

神チート〈ver.0.5.5β〉:対象まで残り約90km

方角:北北西

推定到達時間:3時間20分

現在速度:時速27km

_______________________

視界の端に表示される方角と距離を頼りに、リョージは走り続けた。


木々が後ろへ流れていく。


足を速める。


神チートのおかげなのか、息切れはするけれど身体は疲れを感じない。

雑貨屋で買った黒砂糖と岩塩を口に含み時折水筒から水を飲む。

荷物はすべて無限収納に格納済みだ。

_______________________

【ナビゲーション更新】

神チート〈ver.0.5.5β〉:対象まで残り約48km

推定到達時間:1時間40分

現在速度:時速29km

_______________________

ただ、走る。


ひたすらに。


ザーラの元へ。


森を抜けると、夜目にも暗い山の陰が見えてきた。

昼間、討伐隊が向かった遺跡とは別の方角だ。こちらは険しい岩だらけの山岳地帯で、人が住むには適していないはずだ。

_______________________

【ナビゲーション更新】

神チート〈ver.0.5.5β〉:対象まで残り約2km

方角:前方の山中

推奨行動:慎重に接近

_______________________

足音を殺して山道を登る。


やがて、岩陰から洞窟の入り口が見えた。

松明の明かりが揺れている。見張りが二人、洞窟の前に立っていた。

息を潜めて観察する。



洞窟の奥から、時折、人の声が聞こえる。笑い声や怒鳴り声が混じっている。

見張りの視線が逸れた瞬間、リョージは岩陰から岩陰へ移動した。神チートのおかげで、足音は完全に消えている。ニンニン。


洞窟の入り口まであと少し。

見張りの二人が、退屈そうに欠伸をしている。

背後から忍び寄り——


両手を同時に伸ばし、二人の首筋に手刀を叩き込んだ。

見張りたちは声も出さずに崩れ落ちた。

(よし)

二人を岩陰に引きずり、縄で縛って猿ぐつわをした。


洞窟の中は薄暗い。

松明やランタンが所々に置かれているが、影が濃い。

リョージは影から影へ移動しながら、奥へと進んだ。

_______________________

【警告】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在を検知。

前方20m:4名

推奨行動:無力化

_______________________

通路の先、四人の盗賊が酒を飲みながら談笑している。

(神チート、敵を眠らせる魔法はある?)

あるだろう、RPGの定番なんだし。

_______________________

【回答】

神チート〈ver.0.5.5β〉:推奨、睡眠魔法ディープ・スリープ

効果:対象を深い眠りに誘う

消費MP:4

_______________________

(あった。でも意外とMP食うな……MPは温存しといた方がいいよな)


慎重に近づいた。

一人が立ち上がり、こちらへ歩いてくる。

(まずい——)


だが、男はリョージに気づかず、壁際で用を足し始めた。

その隙に、残りの三人に近づく。


一人目の首筋に手刀。

二人目の顎に拳。

三人目が気づいて声を上げようとする——が、手が口を塞いだ。

そのまま締め上げ、男が気絶する。


壁際の男が振り返る。

「おい、何の音——」

男の言葉が止まった。


リョージの拳が、男の腹に埋まっていた。

(四人、無力化)

四人を隅に引きずり、縄で縛った。

さらに奥へ進む。

_______________________

【警告】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在を検知。

左側の部屋:8名

右側の部屋:6名

推奨行動:睡眠魔法の使用

_______________________

(部屋の中か……仕方ない、魔法を使うか)


左側の部屋の扉に手をかけた。

中から、いびきが聞こえる。

扉をそっと開け、中を覗く。

八人の盗賊が、床に雑魚寝していた。


《ディープ・スリープ》

小声で呪文を唱える。

部屋全体に、淡い光が広がった。

盗賊たちのいびきが、さらに深くなる。

_______________________

【スキル発動】

神チート〈ver.0.5.5β〉:睡眠魔法発動

対象:8名

消費MP:32

残MP:7,053 / 8,200

_______________________

扉を閉め、右側の部屋へ向かう。

同じように睡眠魔法をかけ、六人を眠らせる。

_______________________

【スキル発動】

神チート〈ver.0.5.5β〉:睡眠魔法発動

対象:6名

消費MP:24

残MP:7,029 / 8,200

_______________________

(まだまだ先は長いな)

さらに奥へ進む。

通路が広くなり、大きな空間に出た。

そして——

_______________________

【警告】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在を検知。

前方の大広間:52名

推奨行動:迂回

_______________________

へ?52人……! 迂回できるか? 無茶ぶりじゃねーか。


周囲を見回した。

大広間の左右に通路が伸びているが、どちらも盗賊たちの視界を横切る必要がある。

(無理だな)


そのとき——

「……ん?」

大広間の端にいた盗賊が、何気にこちらを向いた。

目が合った。


(あらら)

しばらく考えていた盗賊はやっと事態が飲み込めたようで。

「誰……!」

叫ぶより前に頭から叩き切った。

_______________________

【警告】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在が接近を検知。

現在敵対数:52名

推奨行動:回避→迎撃

_______________________

ひぃえええええ! ヤれるのか?


剣を構えた。

「侵入者だ!」

「殺せ!」


盗賊たちが一斉に武器を手に取る。

くっそー! やってやんよ〜〜。

リョージは大広間へと踊り込んだ。


最初の男の剣を下から弾き、首筋に剣を叩き込む。

返す刀で2人目の胸を貫く。

「な、何だこいつ——!」

「強いぃ——!」

盗賊たちが怯む。


だが、すぐに数人が同時に襲いかかってくる。そうだよねー。

リョージは神チートの身体強化に身を任せた。

視界が加速する。3人の動きがスローモーションのように見える。


剣を振るう。

弾く。

斬る。

蹴る。

5、10人、15人——

盗賊たちが次々と倒れていく。


「くそっ、囲め!」

「数で押せ!」

盗賊たちが円陣を組む。


だが、リョージの動きは止まらない。

体勢を低く、転がるように剣を振るう。

振るう、また振るう。


20人、25人——

_______________________

【戦況報告】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在残数27名

_______________________

あと少し。


剣を振るう。

30人——

そのとき、奥の通路から怒号が響いた。


「何事だ!」

「侵入者か!」

新たな盗賊たちが駆けつけてくる。

10人、20人、30人——

_______________________

【警告更新】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在増加

現在敵対数:27名 → 59名

_______________________

(増えた……!)


リョージは大広間の中央で剣を構えた。

新たに現れた盗賊たちが、円陣に加わる。

「一人か!」

「殺せ!一斉にかかれ!」


盗賊たちが襲いかかってくる。

剣を振るう。

また振るう。


だが、倒しても倒しても、奥から新たな盗賊が現れる。

_______________________

【警告更新】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在増加

現在敵対数:59名 → 78名

_______________________

(まだ増えるのか……!)

剣を振るう。

奪う。

また振るう。

_______________________

【警告更新】

神チート〈ver.0.5.5β〉:敵対存在増加

現在敵対数:78名 → 103名

_______________________

(100超えた……!)

そのとき——


地響きのような足音が近づいてきた。

「どけぇ!」

怒号と共に、盗賊たちが左右に分かれる。

そして、現れたのは——


巨体の男。

身長は2メートルを超え、筋骨隆々とした体躯。分厚い鎧を纏い、両手に巨大な斧を構えている。

「《鉄壁のグロス》だ!」

「グロスの兄貴が来た!」

「あの化け物を潰してくれ!」

周囲の盗賊たちが歓声を上げる。


グロスはリョージを見下ろし、ニヤリと笑った。

「へへっ、てめぇが侵入者か。いい度胸じゃねぇか」

グロスが斧を振り上げる。

「だが、ここまでだ。俺の斧で、ミンチにしてやる!」

斧が振り下ろされる。


リョージは剣で受け止めた。

ガキィン!

凄まじい衝撃。

腕が痺れる。

「おっ、受け止めやがった!」

グロスが嬉しそうに笑う。

「面白い!剣で俺の斧を受け止めた奴は初めてだぜ!」


再び斧が振り下ろされる。

剣で受ける。

ガギィン!

嫌な音。


村長の剣に、亀裂が入った。

「どうした!もう終わりか!」

三度目の斧。

ガシャン!


剣が折れた。

「はははっ!武器を失ったな!」

グロスが笑う。

「これで終わりだ!」

グロスの斧が振り下ろされる。

新作公開始めました、安心の完結保証付きです。


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短期集中投稿

次回以降の更新は

16日(土)8:00 12:00 20:00

17日(日)8:00 12:00 20:00

18日(月)8:00 12:00 20:00

以降20:00更新予定←事情により変更します。

19日(火)8:00 12:00 20:00

20日(水)8:00 12:00 20:00

21日(木)8:00 12:00 20:00

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23日(水)8:00 12:00 20:00

24日(木)8:00 20:00

25日(金)8:00 20:00

以降20:00更新予定

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