〜華ちゃんとお買い物と、甘いキス〜
週末の午後、俺は華ちゃんを誘って近くのショッピングモールに出かけた。才花には「妹をよろしくな」と軽く送り出され、二人きりで街へ。
華ちゃんはいつものように少し縮こまりながら、俺の少し後ろを歩いている。今日は淡い水色のワンピースを着て、黒髪のセミロングを耳にかけて、少しおめかしした様子だった。
「……本当に……ボクと一緒に来てくれて……ありがとう……お買い物なんて……久しぶりで……緊張する……」
華ちゃんは小さな声でそう言いながら、俺の袖をそっと指で摘まんで離さない。人ごみの中で時々俺の腕に寄り添うようにくっついてくるのが可愛い。
アクセサリーショップに入ると、華ちゃんはキラキラしたネックレスを眺めながら、目を細めて微笑んだ。
「……きれい……ね……でも……ボクには……似合わないかも……」
「華ちゃんに似合うと思うよ。どれがいい?」
俺が聞くと、華ちゃんは頰を赤らめて、シルバーの細いチェーンに小さなハートのペンダントがついたネックレスを指差した。
「……これ……かわいい……けど……高くない……?」
俺はすぐにそのネックレスを買って、店員さんに包装してもらい、華ちゃんの首にかけてあげた。
「はい、どうぞ。華ちゃんへのプレゼント」
華ちゃんは鏡の前に立って、自分の首元をじっと見つめた。ハートのペンダントが、華ちゃんの白い肌に優しく光っている。
「……うわ……本当に……つけてくれた……ボク……こんなの……もらったことない……」
華ちゃんの瞳がうるうるとして、声が少し震えた。俺が「すごく似合ってるよ、可愛い」と言うと、華ちゃんは耳まで真っ赤になって、両手でペンダントをそっと握った。
「……ありがとう……大好き……君が……こんなに優しくしてくれるなんて……ボク……夢みたい……」
その後、二人でベンチに座って休憩していると、華ちゃんは俺の隣にぴったりと寄り添ってきた。周りに人が少ないのを確認すると、華ちゃんは勇気を出したように顔を上げた。
「……あの……ボク……お礼……したい……」
華ちゃんはそう言うと、目をぎゅっと閉じて、ゆっくりと顔を近づけてきた。
ちゅっ……
柔らかくて温かい唇が、俺の唇にそっと重なった。短いけれど、甘いキス。華ちゃんの息が少し熱く、ほんのり甘い香りがした。
「……ん……」
キスを終えた華ちゃんは、すぐに顔を離して両手で自分の頰を押さえ、身体を小さく縮こまらせた。耳が真っ赤で、目がうるうるしている。
「……ご、ごめん……急に……でも……ボク……本当に……君が大好きで……ネックレス……嬉しかったから……つい……唇で……」
華ちゃんは恥ずかしそうに視線を逸らしながらも、俺の手をそっと握ってきた。
「……また……こうして……お出かけしたい……ボク……君と一緒なら……どこでも……がんばれる……気がする……」
俺が華ちゃんの頭を優しく撫でると、華ちゃんは幸せそうな笑顔を浮かべて、俺の肩に頭を預けてきた。首元のハートのネックレスが、夕陽にキラッと光った。
「……君の……彼女さんに……なっても……いい……?」
華ちゃんの小さな声は、恥ずかしさで震えていたけど、そこには確かな甘さと期待が込められていた。
その日の帰り道、華ちゃんは俺の手を離さずに、ずっと嬉しそうに微笑みながら歩いていた。




