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blue rose  作者: 灑凪
32/35

chapter.31

 コンコン


「瑞華さん、ちょっとお話があるんですけど…」


 ブルーローズが風呂から上がってしばらくして、彼女らに割り当てられている部屋を、司が訪れていた。


「…瑞華さん?」

 ノックをしても返事がないことに首を傾げ、司は扉に手をかける。

 すると、そのままなんの抵抗もなく扉が開いた。

(無用心ですね…)

 内心心配しつつも、司が中の様子を伺ってみると、その目には予想外のものが写る。


「…おや?」

 司は一瞬目を見開き、そしてふっと笑った。


 そこに広がっていたのは、微笑ましい光景だった。


 キングサイズのベッドのど真ん中で、猫のように丸くなっているのは瑞華だ。

「どうしましょうか…」

 気持ち良さそうに眠っているその様子に、起こすのは憚られたが、一応声をかけてみる。

「瑞華さん?」

「……」

 加えて軽く揺すってみても、瑞華に起きる気配は感じられなかった。

「仕方ありませんね…。また明日にしましょうか」

 司は表情を和らげながら、小さく息をつく。

 そして布団をかけてあげようとして、あることに気づいた。


(やはり、大きかったですか)


 瑞華の着ている龍のお古が、彼女にとってはやはり大きめなのに気付き、くすりと小さく笑って布団をかけ直す。


「おやすみなさい、瑞華さん」


 そう小さく呟いて、司は電気を消すと、その部屋を出ていった。


 ぱたん、と扉が閉まる小さな音が響く。

 そんなことがあったことなど露知らず、瑞華はすやすやと眠っていた。


それぞれの、夜

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