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blue rose  作者: 灑凪
27/35

chapter.26

「…やーっぱ扉の前の警備員、ふん縛ってどっかに隠しとけばよかったかな」

「…どちらにしろ一緒だろう」

「そうそう。…それに、アイツらが追ってきた理由は別にあるみたいだし」


「観念しろ、スカルグロウ!!」

「隣にいるのはブルーローズだな! やはり通じていたか…!」


 龍のぼやきに智彌と犂人が答えた。そして、そんな犂人の言葉を裏付けるように、やってきた警備員の一人が言う。


「…なんだか、変な誤解されていないか…?」

「しんっじられない!! そんなのただのとばっちりじゃない!!」

「…あたしの平和な生活が…」

「えっ!? 戦闘!?」

「…顔を輝かせるな、煉夏…」


 状況を冷静に分析する椿と、文句を言う瑞華。嘆く詩苑と、なんだか検討違いのことを言う煉夏。

 相変わらず、まとまりのない集団だ。

 しかし、なんだかんだ言いながらも、攻撃を加えてくる相手には容赦はしない。周りを囲まれても尚、ブルーローズは余裕を失わなかった。



「ちっ。やっぱさっきの銃弾はコイツらだったか…」

 タイを取っ払い、タキシードの襟元をゆるめた司が忌々しげに呟いた。

「あれ? やっぱそうだったの? 司チャン分かってたみたいだからなにもしなかったけど…っとォ」

「ああ。…くそ、めんどくせェな」


 周りを囲まれながらも、警備員や海軍たちの攻撃を軽くあしらいつつ、司と犂人は会話をする。

 少し離れたところでは、同じように智彌と龍が海軍の攻撃を捌いている。

 そのようすには余裕さえ感じられた。


「司ァ! これきりがねェよ!!」

「…あとからあとから涌いてくるな」

 しかし、余裕を残しているとはいえ、如何せん数が多い。

 全部を相手にしていたら、それこそ面倒くさいことこの上ない。


「ちっ。仕方ねェな」


 司はぼやき、懐からなにやら丸いの物体を取り出した。

 それを、予備動作なしに床に向かって投げつける。


「うぉっ…」

「煙幕か!?」


 ボンッ! という音とともに視界が白く染まり、その向こうから狼狽した海軍の声が聞こえてきた。


「智! 犂人! 龍! 面倒だから逃げんぞ!!」


「了解」

「オッケー」

「はいよ!」


 司の声に、姿は見えないが、煙の向こうから三人の声が応える。


「くっ…! 逃がすか!!」

 兵士の一人が叫び、視界の悪い中、司がいたと思われる空間を槍で横様に薙ぐ。しかし、それはただ空気をかき混ぜただけだった。


「くそ…! またしても逃げられたか…!!」


 槍を振るった兵士が、忌々しげに吐き捨てる。



 彼らの視界が晴れた先、そこにいたはずの存在は、跡形もなく消え去っていた。


逃げるが勝ち

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