chapter.21
「……で?」
「……ふ、くく…っ」
「…………あんたたち、は……ッ?」
「……く、ふふふふふ……ッッ」
「……」
「……」
「……ふ……ッ」
「……ちょ、煉夏……っっ」
「……ブハッ!! もう無理もう我慢できないあははははははははっっ!!!!」
「れ、煉夏!! 人がせっかく我慢してたのになんてこと……ッ! フハッ! ちょ、無理! あたしも無理!! はははははははっっ!!」
「笑うなぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!」
「…くっ…。屈辱だ…ッ」
あまりにも似合わない智彌と龍のその格好を見て、腹を抱えて大爆笑する煉夏と詩苑。そんな二人に、龍は真っ赤になって怒鳴り、智彌も拳をぶるぶると震わせていた。
「ちょっと詩苑! 煉夏! 私の努力無駄にしないでくれる!?」
せっかく我慢してたのに! と叫ぶ瑞華も、もう堪えきれないとでも言うように笑い出す。
「…確かに、これはちょっと…」
その隣で椿が、理性を総動員して平静を装い、静かに呟いた。しかし、その口元に若干の痙攣が見えるのは否めない。
「ふっ……。作戦成功、ですね」
「ざまぁみろーだ」
司と犂人が、大爆笑されている二人を見てほくそ笑む。
どうやら彼らを女装させたのは、最初からこれが狙いだったようだ。
「くそ…ッ」
「…屈辱だ……」
笑われた当の本人たちは、絶望的な表情を浮かべて小さく悪態をついていた。
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「…コホンッ。…とんだ姿を見られてしまったな」
「いや……、こっちこそ、笑ってごめん」
「…別に平気だ」
一頻り爆笑していた詩苑の笑いが収まってから、智彌は軽く咳払いをして口を開く。
気まずそうに言う智彌に、詩苑も申し訳なさそうな笑みを浮かべた。
そしてお互いに、改めて自己紹介する。
「…智彌だ」
「あたしは詩苑。よろしく、智彌サン?」
「別に呼び捨てで構わない」
「じゃあ、そうさせてもらうよ」
ちなみにこのときはすでに、智彌と龍の衣服は普通の男物の服になっていた。
どうやら二人は、ひらっひらのフリル付きのドレスの下に、自分たちの普段着を着込んでいたらしい。
化粧も落として、完全に男の姿に戻っていた。
「最後は俺らか……。まぁ、知ってるとは思うけど……」
龍が口を開く。そしてニッと笑った。
「俺の名前は龍。よろしくな!」
「うん、…ぶふっ……。煉夏だよ、よろしく! …くくっ」
「…お前、いい加減笑うのヤメロ」
「ぐふっ…ご、ごめんなさい…」
まだ若干笑いを収めきれていない煉夏を見て、龍は深くため息を吐く。
「ごめんねー? この娘一回ツボにハマると中々抜け出せなくて…」
煉夏のお目付け役の詩苑が、その様子を見て煉夏の代わりに謝った。
「…まぁ、いいけどさ…」
彼は、諦めたように呟く。
「ご、ごめ…ッッ」
「……大丈夫だから、気にすんな」
必死で笑いを収めようとしている煉夏の姿に、龍は“仕方ないな”とでも言うように小さく笑みを浮かべ、そして次に、煉夏の頭をぽんっ、と軽く叩いた。
「……ッッ」
「? 顔赤くしてどしたー?」
「…なんでもないッッ」
自分に相対する煉夏の頬が染まったのを見て、龍は小さく首をかしげる。
(…あれは惚れた、か?)
詩苑がそれを見て、こっそり小さく息を吐いた。
天然タラシとちょろい女子




