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blue rose  作者: 灑凪
16/35

chapter.15

「ほら見てこれ~」

 そう言って煉夏が差し出したのは、瑞華が発明したという携帯で撮った、一枚の写真だった。


「……煉夏、こんなの撮ってきたのか…?」

「うん、記念に」

 そこには、額の前でピースをして、手配書と一緒に写る煉夏の姿があった。

 椿が呆れ気味に言う。


「え~、これ写真映り悪いぃ~」

「…今はそんなことどうでもいいだろうが…」

 瑞華が、煉夏の撮ってきた写真の中の手配書を見て不服をもらした。

 詩苑は、それに的確なつっこみを入れることを忘れない。


「ほら見てココ」

 そして煉夏が指差す先には、『ブルーローズ』の四人の手配書の他に、別の四枚の手配書が写っていた。

「あ、ホントだ」

 それを見て、詩苑は目を見開く。

「えーと、何々?」

 瑞華が写真を覗き込み、その手配書を読み上げた。



 +海賊団 スカルグロウ+

 船長

 “白魔(ハクマ)の軍神(グンシン)” 司(つかさ)

 副船長

 “烈風(レップウ)の守護神(シュゴシン)” 智彌(ともひさ)

 航海士

 “深遠(シンエン)の天神(テンシン)” 犂人(りひと)

 戦闘員

 “紅蓮(グレン)の炎帝(エンテイ)” 龍(りゅう)



「あたしらが会ったのはこの二人だね」

 そして詩苑が、副船長と戦闘員を示した。


「…なるほど。確かに曲者揃いのようだな」

 椿が『スカルグロウ』の懸賞金の額を見て言う。


「たぶん、あたしたちと互角か、それ以上かも…」

 煉夏が言った。どうやら彼女も、詩苑と同じように、彼らがただ者ではないということを敏感に感じ取っていたようだ。


「…ただ、さっきの状況からすると、まだコイツらにどんな意図があるのか分からないね…」

「うん。たまたまあたしが、この智彌って人にぶつかっただけだから…」

 瑞華の言葉に詩苑が答える。

「…これからの相手の出方による、か…」

 椿が顎に手を当て考え込んだ。

「…でも、確かに強そうだったけど、悪い人たちでもなさそうだったよ~?」

 煉夏が小首を傾げて言う。


「…まぁ、ここでひたすら悩んでも埒が明かないから、とりあえずこの話は終わりにしよっか」

 珍しくまともなことを言う瑞華に、三人は異論なくうなずいた。



「…めんどくさいし。」

「…その一言は余計だ」


 ちらりと見えた船長の本音は、 副船長に頭を抱えさせるには、十分過ぎるほどの威力があった。


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