053_妹との昼下がり
「お兄ちゃん、退屈ですねえ、暇なので十八禁なことでもしませんか?」
「退屈からそんな話題の飛び方する奴初めて見たよ、お前の脳はニューロンが滅茶苦茶に絡まってるんじゃないか」
いきなり無茶なことを言うやつだな。大体十八禁がアウトということが分からんのか、俺らは中学生だって事をしれっと忘れたふりをしてないか?
「くだらないこと言ってないでさっさと飯を食べろ、昼飯食べたらゲームでもするか?」
「え「全年齢向けのゲームな? 頼むから余計な発言はしないように」」
俺は阿地にそう念を押しておいた。そのくらいは許されていいはずだ。モラルとコンプライアンスを忘れた妹の見本みたいなヤツだなと思う。
大体兄が妹の前でそんなゲームやる分けねーだろと言ってやりたい。いや、持ってないけどさ。
「お兄ちゃんは私へのリスペクトが足りませんねえ……私はお兄ちゃんのためなら一肌脱ぐことの出来る妹なんですよ?」
一肌脱ぐ(物理)と言う発想がアレなヤツだなあと思いながらそんなことはお願いしない。当たり前だろうがと言ってやりたい。
もう少しまともな精神を持ってほしいものだ。いや、コイツがまともな精神を持ったらそれはそれで不気味だと思うがな。
「じゃあお兄ちゃん、ゲームなら麻雀でもしませんか? テーブルゲームなら問題無い……」
「どうせ脱衣麻雀なんだろ、『麻雀には違いないでしょう?』とか言うのが目に見えてるんだよ」
「え……お兄ちゃんはエスパーか何かですか?」
「発想が安易すぎる。あと、せめて建前だけでも否定をしてくれ。俺のゲスな推測だったということならその方が良いんだからさ」
正気とは思えんよ、妹としてそれでいいと思ってんのかね……つーかこれがエスパーだったら世の中はエスパーで溢れることになるレベルの推測だぞ。
「ほら、いいから食べろ。くだらないこと考えてないで食べれば大体のことは忘れられるんだよ。大人なら酒を飲んで忘れるんだろうがな」
「はあい……」
そう言いながら俺の用意したベーコンの方が多いように見えるベーコンエッグを豪快に食べはじめた。それでいいんだよ、くだらないことを考えてないで美味しいものを食べてれば深く考えなくてすむ。それと脂質と糖分があれば頭は幸福になるんだからそれでいいんだよ。
そうして妹との昼食は進んでいった。阿地は粘っていたようだが、肉をかみ続けているうちスッキリしたのだろう、食べ終わったらソファに横になった。
俺が暇つぶしにゲームで新しいステージをプレイしているをを阿地がどこか嬉しそうに見ていたのを付記しておくとする。




