004_【悲報】青春、サ終する
「ねえお兄ちゃん、スコイプがサ終するんですが……」
「スカイ……」
「スコイプです、具体的な何かとは関係ありません」
「アッハイ……」
お前スコイプ世代じゃねーだろと阿地に言いたい、小一時間言いたい。アレが画期的だったのは何年前だと思ってるんだ。今いくつのIP通話機能の付いたアプリがあると思ってるんだ。
「それでですね、スコイプ難民の移行先を探しているんですが、お兄ちゃん的にはお勧めってあります」
「俺はお前が不穏な発言をしそうだからスコイプに閉じこもっててくれって思うよ、サ終したら一人きりでマイクに話しかけることになるから平和だしな」
「私をサ終したサービスにこだわる女々しい女だと思わないでください!」
どうなんだろうな、コイツのスマホがこの前ちらっと見えたが、サ終したゲームがそのまま残ってたぞ、しかもオフライン版でもないのに残してたし、女々しいとは思うんだがな。
それを突っ込んだら覗きだなんだといわれそうなので言わないけどさ。
「いいじゃん、一つのサービスが消えただけだろ。サービスなんていずれ終わるもんだ」
そう、サービスはいつか終わる、残念だがスマホもサーバも永遠じゃない。
「しかし、歴史が一つ終わったと思いませんかねお兄ちゃん」
「歴史を語るな中学生」
「お兄ちゃんだってそうでしょう?」
まったく、たかだか中学生がネット史を語るなんて、いくら歴史が浅いからって知った風なことをいう年でもないだろうに。
「と、まあ本日はこのように悲劇が起きたわけですねえ……」
「はいはい、話のネタがないから時事ネタをぶっ込んだんだろ」
「分かってるじゃないですか、というわけで、今日は部屋でスコイプ難民と話してますね、サ終まで使い倒しますよ!」
「わかったよ、精々思い出を作っとけ」
それだけの会話で阿地は自室に帰っていった。その後、部屋からヘッドショットや芋砂という言葉が聞こえたので多分FPSをやっているようで、人生が楽しそうで何よりだと思った。




