表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妹がラインを超えようと必死な件  作者: にとろ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/53

022_妹は冒涜的である

 俺はその日、呑気に朝食をとっていたのだが、途中で起きてきたマイシスターが冒涜敵なことを言い始めた。


「お兄ちゃんと一緒だと何も怖くなんて無いー」


「なんだその首を噛みきられそうな歌は……」


「お兄ちゃん、そのネタ何年前だと思ってるんですか? 若者に通じなければバレないんですよ?」


 どこぞの宇宙生物みたいなことを言い始めた阿地に呆れつつ、まあ一杯コーヒーでも飲んで落ち着けとなだめた。


 それにしても、コイツは怖いもの知らずだな、ネタにしてももう少し安牌なものがあるだろう。


「朝っぱらから不穏なこと言ってないでこれでも飲んでろ」


 そう言ってマグカップを差し出した。阿地は満足そうにソレを飲みながらテーブルに着いた。そこで俺は雑に菓子パンを差し出す、美味しいと言いながら阿地は食べている。ちゃんと美味しいと言ってくれるくらいには良心があるようだ。


「ねえお兄ちゃん、ハッキリしない事っていいとは思いませんか?」


 突然の哲学的な問いかけが飛んできて少し考え込んでしまった。ソレを困惑していると見て取ったのか、わざわざ解説を始めた。


「良いですか? 観測されなければ状態は決定しないんですよ。シュレディンガーの猫が有名ですが、例えばお兄ちゃんと私が同じ部屋に入って三日過ごしたとして、その三日をきちんと観察してみなければ何かがあったかどうかは確定しないんですよ」


「最悪なシュレディンガー野猫の解説ありがとう。黙って飯を食え、後、シュレディンガーの生まれた欧州のキリスト教には姦淫するなかれって言う決まりもあるからな」


「お兄ちゃんは食う気が読めませんね。大丈夫ですよ、三日間部屋の中でネトゲに熱中していたなんて言っても検証のしようが無いんですよ」


 言ってることはシュレディンガーの理論と言うより、「バレなきゃセーフにしか聞こえないのだが、それでいいのか?


 一杯コーヒーを飲みつつもう少し話させてみたが、結局屁理屈を延々とゴネる阿地を眺めることになった。


「そろそろ話し終わったか? いい感じに自己陶酔しているとこ悪いが、会話内容の大体がエグかったから大体カットしておいたぞ」


「お兄ちゃんは私の愛の力を信じていませんね? 私はお兄ちゃんといくら仲良くなっても問題無い妹なんですよ」


 その感情は愛とは別の何かじゃないかと思うんだよなあ。本人は至って真面目に語っているようだが、詭弁に何とか正当性を漬けようとしているようにしか見えない。


「お兄ちゃんはロマンが足りないんじゃないですか? 禁止されていることのほうが背筋がゾクゾクして興奮するじゃないですか」


「歪みすぎだろ、お前の考えが歪んだ一端を担っていると思うと悪いことしたなって思うよ」


「謝る必要は無いんですよ、私がお兄ちゃんを好いていることを否定しないでください」


 言ってることはともかく、それでいいのかという気がするんだよな……アウトなら韻をそのうち踏むんじゃないかと心配していたせいで、朝食は途中から味を感じなかった。


 阿地はそれだけ言って朝食を終え、部屋に帰っていったが、なんだか人の自由さを感じさせる一件として心に残ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
あいや、失礼、 分かりにくい書き方でした。 宇宙生物が言っているのかな? 「お兄ちゃんと一緒だと何も怖くなんて無いー」 という発言の元ネタを、 僕は観測できていないので、 元ネタを観測していたにとろさ…
いやーわからん 知ってる人ならwwwとなるところが、 ネタを知らない人は理解できない。 シュレディンガーのネタです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ