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妹がラインを超えようと必死な件  作者: にとろ


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017_妹とレベリング

 今日は阿地と一緒にゲームをしていた。スマホゲームではなくコンシューマゲームだ。ソシャゲはゲーム性の都合などで協力プレイ不可な物が多いので仕方ない。


「お兄ちゃん! 魔物が漏れました!」


「あいよ、ちゃちゃっと片付けるよ」


 前線で魔物の集団を倒している阿地が討ち漏らしたものを俺が後方から魔法で仕留めていく。今回は阿地のプレイキャラのレベリングだが、順調そのものに進んでいく。


「楽勝ですね!」


 そうドヤ顔をする妹だが、結構な数を漏らして後方まで送ってくるので俺の方までレベルが一上がっている。阿地の操作するキャラとのレベル差を考えれば普通はレベルが上がるわけがないのだが……


「そろそろボス行くか?」


 そろそろボスと戦えるレベルだろう。阿地のキャラは属性が炎なので次の氷属性のボスには勝てるレベルのはずだ。


「いえ、お兄ちゃんがせっかく協力してくれているんだからもっとレベルを上げましょう」


「何で俺が協力してたらレベルを上げるんだよ……」


「だってボスを倒したら、その先お兄ちゃんが助けてくれないじゃないですか」


 しれっとそんなことを言う妹がなんだか可愛いのだが、現在時刻が夜十一時、この調子で進めていったらいつまでかかるか分かったもんじゃない。


 とはいえ、こちらが圧倒的に高レベルなので、阿地が漏らした敵を討ち取るだけなら楽勝な操作だ。ルーチンワークで妹と余裕でコミュニケーションをとりながら操作できる。


「じゃあお兄ちゃん、今日は朝までぶっ続けでレベリングしましょうね!」


「暇なんだな」

 

「暇とはなんですか! ちょっとだけ自由時間が多いだけですよ!」


「それを暇と言うんだよなあ……」


 そんなことを良いながら敵を見つけるなりぺちぺち叩いていく。雑魚の集団だが、こちらでヘイトを稼がないと阿地の操作キャラにタゲが向かうからな。


 後方ヒーラー面をしながら敵を倒していくのは実に気が楽だ。というかヒーラー職でも余裕で倒せる敵という時点で余裕過ぎる。


「いやあ、お兄ちゃんに守ってもらいながら敵を蹂躙するのは気分が実にいいですねえ!」


 そんな戦国武将でも言わないような発言をする阿地に呆れつつも、そのままこの軽作業を続けていった。


 そうして日が変って数時間した頃、阿地に『流石にそろそろボス戦やろうか』と言ったところ、眠いのでまた明日と言って俺にもたれかかってきた。どういう頭の構造をしているのかは知らないが、俺に寄りかかってすぐに寝ていた。


 そっとベッドに寝かせて布団をかけてから自分の部屋に戻った。その時に『チッ』と聞こえたのは気のせいだろう。


 しかし、翌日の約束を妹と出来るのはなかなか気分の良いことだなと思いながら部屋に帰った。明日あたりボスをしっかり倒そうかなんてことを思いながら、阿地に任せているといつまで経ってもあそこから進まないんだろうななんてことを思っていた。

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