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妹がラインを超えようと必死な件  作者: にとろ


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138_妹と兄のプレゼント

「お兄ちゃん! ホントにいいんですか!?」


「ああ、構わないから食っていいぞ」


 俺は阿地にちょっと出かけてきたときのお土産を渡していた。よくあるご当地ポテチだ。珍しくもないんだが、阿地としては喜んでいるのでよかったのかな?


 パリッと袋を開けて食べ始める、美味しそうな顔をしているので正解なんだろう。ただ単に学校の研修で言った先で買っただけのモノなので、そんなに有り難そうにされるとむしろ後ろめたい。


「お兄ちゃんの味がしますね」


「急にカニバリズムを始めるんじゃない」


 怖いよ、俺の味ってなんだよ、俺はそのうち食われるのかね、食われるって物理的にって意味だとスゲー怖くなるんだがな……


「細かいことを気にしますね、ものの例えってヤツじゃないですか」


 どんな例えだよ、そもそもそんなワードが出てくる時点で怖いんだよなあ……そのへんどうお考えなのでしょうかね?


 そんなことを言っても仕方ないので阿地の好きな感想を持ってくれれば言い、言論の自由ってヤツだ。


「いやあお兄ちゃんの奢りは久しぶりですねえ、嬉しいですよ」


「ポテチ一袋で大げさだな。つーかそんなもん大した金額でもないだろうに」


「だってお兄ちゃんが奢ってくれる事って少ないじゃないですか、お兄ちゃんが私のためにお金を出してくれたと言うことが嬉しいんですよ」


 そういうもんかね、しらんけど。


 まあいいんじゃないか、満足げに食べてくれるならそれでいいような気もする。安物でも満足してくれるとは結構なことではないかと思う。


「ねえお兄ちゃん、ところで学校の研修ということですが、男女グループでしたか?」


 いきなりめのハイライトを消してそんなことを言ってくる阿地、普通に怖いんだよなあ……


「まあそれについては聞くも涙語るも涙の……」


「いいからさっさと質問に答えてください」


「男女グループだったよ」


「ぐぬぬ……お兄ちゃんが不貞行為を……」


「ちなみに俺以外の男女が全員カップルで自由行動の時間にそれぞれに分かれたから、俺一人で行動するという悲惨な状態だった」


「おぉ……お兄ちゃんには私が居ますよ、つよく生きてください」


「同情しなくていいからさ、まあ、うん、悲惨なもんだったよ」


 当然だがグループを組んだ以上グループ行動する決まりだが、俺は一枚の紙を渡され、その通りに行動したと報告するように言われた。俺は蚊帳の外のまま全ては決まってしまっていたらしい。


「お兄ちゃん、私はお兄ちゃんの味方ですから安心してください、このポテチに誓ってお兄ちゃんを裏切りませんから」


 数百円のものに誓われて俺は妹に慰められたのだった。いいだろソロ行動でも、結構気楽なんだからさ……


 言ってて悲しくなったのでその思い出は妹の笑顔で上書きして忘れてしまうことに決めたのだった。

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