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妹がラインを超えようと必死な件  作者: にとろ


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133_妹と目覚まし時計の音がした朝

 朝、目覚ましの音で目が覚める。ジリリリとやかましくベルを叩く音が聞こえてきたので、休日だから叩いて音を切ろうとした、そこでふと気が付く。


 今日は休日だ、昨日の夜に目覚ましをセットした記憶は無いし、そもそも部屋の目覚ましは電子音が鳴るタイプだ。じゃあ今鳴っているのはなんだ?


 背筋が寒くなる思いをしながら布団を頭まで被ったが、ベルの音は自然に止まったりしない。仕方ないので恐る恐る手を伸ばして音源のあたりにあるものを探った。


 なんだか妙に柔らかいものがある。目覚まし時計が柔らかいはずはない、なんだこれは? いったいこの部屋に何があるんだ?


「ひゃん」


 俺が手でそのあたりを探っているとその声がした。種が分かったので布団から出て音源の方を見てみる。


「なあ……何やってんの?」


 そこには旧式の目覚まし時計を持った阿地がいた。コイツわざわざ目覚まし時計持参で俺の部屋に来たのか……


「お兄ちゃん……朝から妹の体を触るなんて大胆ですね!」


「人が寝てる部屋に目覚まし時計持参で入ってくる妹の方がよほど抱いたんだと思うんだが?」


 というか、普通に怖いぞ、勝手に部屋に入ってきていて、俺を目覚ましで起こそうとしてたとか軽くホラーなんだよなぁ……常識って知らないのかな?


「で、何がしたかったんだ?」


「はい! 目覚ましを止めるためには手を伸ばさないと行けないじゃないですか?」


「そうだな」


「つまりこうしてお兄ちゃんの手の届く範囲で目覚ましを持っていればお兄ちゃんが手を伸ばしてまさぐってくれるんじゃ無いかなと思いまして……」


「発想がどう考えてもおかしいんだよなあ……」


 怒りを通り越して呆れた。ウチの妹はそう言うものと諦めるしか無いんだろうか?


「そもそもなんで当たり前のように入ってきてるんだよ?」


「だってお兄ちゃんが私の部屋には入ってきてくれませんもん、私が行くしかないじゃ無いですか」


 ダメだコイツ、発想が終わってる……


「今更そんな細かいことは言いたくないんだけどさ、部屋に入るなら攻めてこっそりバレないようにしてくれないか? バレなきゃ気にしないからさあ。わざわざ入ってきて俺が気づくようにアピールするのはやめてくれないかな?」


「大丈夫です! お兄ちゃんにバレないようにこっそり入ってもいますから!」


「両方やれって話じゃないんだよなあ……」


 はあ……今更この妹に何を言っても仕方ないか、そういうヤツだったしこの先もそうだろう。この調子で俺の部屋で言い争いをしてもキリが無い。


「とりあえず朝飯でも食べるか。作るからキッチンに行こうか」


「お、いいですねえ、お兄ちゃんの手料理は悪くないですよ!」


 どうにか俺の部屋から出てもらうことには同意出来たのでさっさと二人で部屋から出た。部屋にあるセンシティブなものはしっかりカクしておかないといけないなと思わされた。もっとも……もう手遅れなのかもしれないが。

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